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![]() 第6節 ジェフ市原 ナビスコカップの全日程を終えて客席に向かって手を挙げる選手達。 「見苦しいぞ!!」 「さっさと帰れ!!」 「汚いサッカーだな、ふざけるな!!」 「反則ばっかり見せやがってよぉ!」 容赦ない声が飛ぶ。負けたことなど忘れたかのように、およそプロサッカー選手らしからぬ自己満足のプレーを続けた選手達への非難が続く。 「負けたにしても負け方がある。」 「あんな汚い奴らだとは思わなかった。」 「ボール返さないで、あの時間から何がやりたかったんだ。」 「サッカーしないし、ルール知らないし、何様だあいつら。」 短いナビスコカップが終わった。あとは赤煉瓦倉庫のビアホールに飲みに行くだけだ。 試合開始早々に不安が大きくなる。ディフェンスの連携が取れない。バラバラのポジションの間を市原の選手が突いてくる。無駄なスペースがあるために対応が遅くなる。オフサイドも取れるわけではない。三上は、すぐにドゥトラと言い合い。三上が考えるポジションにドゥトラが入らないのが発端らしい。それが、何分も、何度も続く。どうみてもドゥトラのやり方が正しく見えるが三上は譲らない。 今回の失点も榎本のコーチングと飛び出しのミス。コレくらいのことでは、もう驚かない。また、いつもの失点が起きただけだ。三上の飛び込みのスタートが遅かったが些細なことだ。修正されていたこともある。ガンバ戦では判断が遅く、ピンチの種を自ら撒いていた田中が、簡単にボールを動かしていた。そんな田中も退場者が出て4バックになってからはポジションが自然と深くなりスタミナ切れ。守りを度外視して攻めるには市原のウイングのポジションが絶妙。とはいえ、縦に勝負せずに簡単に無造作なクロスを何度も入れたのは残念だった。ただ、数日で、少し進歩が見えた。 その退場だが、複線は例のプレーだ。俺王がマリノスで俺王として俺を貫いた始めてのシーン。倒れている選手を踏みつけ(これは試合の流れの中。故意かどうかの判別は難しい)、向かってきた選手を殴る(目撃談では、右フック説、右ストレート説、張り手説、いずれも手を出したのは間違えない)蹴る。主審は見逃していたため副審に確認。副審も詳細は見えなかったせいでイエローカード。本来なら退場で間違えない。ある人は「赤3枚相当」、別のある人は「赤5枚相当」と表現した。市原のGK立石はウイルのパンチに、当初はカードの出る気配がなかったため、猛スピードで主審に詰め寄って抗議。その後、フィールド外に倒れて治療。 「おい!サッカーできるぞ。さっきまで走ってたじゃねぇか!」 「なんで寝てるんだ起きろ!!」 「包帯巻いてるぞ。」 「ロハスか?お前は。」 「アカチンに注意しろ!」 とスタンドからの猛抗議とブーイング。このとき、反対側のフィールド外だったために立石が出血していることなど知る由もなかった。ウルトラは、それどころかウイルへの黄色が出たことに抗議している。本来であれば退場のはずなのだから主審が決定的場面を見ていなかったことが幸運だったのに。それとも、ウイルが退場にならないことへの抗議だったのか?見えなかったのであれば、見えた人は、見えなかった人に教えてあげればいいのだが。 いくつかのファールと小競り合いがあり、収まるところを知らないゲーム展開。プレー中に両クラブ共に肘や蹴りが小さく撃ち込まれる。全体にファール判定が甘かった浜名さんは見逃し。そして左サイドで市原の選手に腕を押さえられたドゥトラが肘を出す。そして後ろからの蹴り。プレーを止めて大きなモーションで蹴ってしまった。当然のことだがレッドカード。小競り合いのフラストレーションと、ずっと続いていた三上との言い合いで、毎試合コンスタントな警告ペースだったドゥトラが警告を通り過ぎて退場になってしまった。ドゥトラも自覚があったのか、抗議せずに走り去る。主審に怒っているのはウルトラだった。 ここから試合はさらに荒れる。それを上手く利用しようとしてウイルが自ら倒れる。シミュレーションの笛は鳴らない。主審に感謝すべきだ。そして抜け出したあの場面。 「なんで倒れるんだ!!そのまま頑張ればシュート撃てたじゃないか!!!」 「あんなの、ほんとはファールじゃないぞ!!」 「腕が懸かっていても、わざわざ倒れないで我慢すればシュートが撃てたじゃないか!!」 「これで入らないから、ほんと無駄だ。」 ところが、このフリーキックが入ってしまう。ストレートに放ったボールだった。見事。総立ち!! これには市原は怒りが収まらないだろう。気持ちを入れ替えてすぐにボールをセンターにセットしに行く市原の選手達。対してマリノスの選手達は、ずっと喜んでいる。そして自陣に選手の全ては入っている。ここで主審がキックオフを認めて市原のプレーが始まれば、ゴールまでは一直線だ。リーグ戦でのガンバ戦では幸運にも、同様のシーンでのゴールは取り消しになったが、また同じように主審が味方してくれるとは限らない。 「まずい!!」 しかし、榎本以外で、たった一人だけ素早く自陣に戻りポジションを取っていた清水が危険を察知した。キックオフを市原がしようとする寸前に、立入禁止のセンターサークルに踏み入った。センターサークルに相手チームの選手が入れるのは、キックオフがされてからだ、逆に言うとセンターサークルに相手チームの選手がいる間はキックオフができない。これで救われた。しかし、気付いた選手が、すぐにポジションに戻ればいいものを、気がつかずに喜び続けている。清水は主審にセンターサークルから出るように注意される。出たくても出れない清水。それでも喜んでいる他の選手達。結局、清水にカードが出される。ここで、やっと選手は気がつく。カードに不服な態度をとる選手達。 「文句言う前にポジションを取れ!!」 「お前らのせいで清水がカードもらったの判ってるのか!!」 「早くポジションにつくか清水に感謝するか、どっちかにしろ!」 ウルトラは選手達と同様にカードに不服の抗議をした。おそらく何が起きたかを理解していなかったのだろう。気の毒な清水。この一部始終を見ていたサポーターからは、後半に清水が交代する際に盛大な拍手が贈られた。攻めにおいても、今日、唯一の功労者だった。ここで清水がカード覚悟でセンターサークルに入らなければ失点し、勝負はもっと早く、前半に着いていただろう。 ゴールラインを割りそうになって、ラインの前で止まったボール。当然、ボールの全てがフィールド外に出たわけではないからインプレー。セルフジャッジでプレーを止める選手達と「出た」と騒ぐウルトラ。これは、後半も苦戦しそうな予感だ。 確認だが、現在の順位を考えると、市原は引き分けでもトーナメントに進出することができる。マリノスは勝たなければならない。つまり市原は勝っているのと同様。マリノスは攻めなければならない。たとえ、10人であろうとも。1点で負けようが、10点差で負けようが、カップ戦は違いがない。しかし、攻めに工夫はなく背の高いわけでもないトップにハイボールを当てるばかり。4バックにしたせいでサイドの攻めも動きが遅い。全ては、攻めの意識が消極的だからだ。コーナーキックではさすがに井手口やナザが上がってきたが、フリーキックでは、上野、ウイル、清水がペナルティーエリアに入るだけで枚数が足りない。この3人を見れば、上野に当ててこぼれ玉を狙ってくることなど、奴素人でも判る。当然、市原は、そのボールを冷静に処理し続けた。 10人で、しかも気温が高いせいもあるが、二列目の押し上げが遅れる。守りの際も、ずるずると下がるばかり。 「止めろ!」 「間合いを詰めろ!」 「前へ立て!!」 そう言っている間に、ズドンと撃たれた弾丸シュートが決まる。思わず手を叩いてしまうほどのファインゴールだった。決めたのは増田。これには、怒れない。本当はディフェンスの甘さを糾弾したいところだが、ほとんど怒れなかった。 「しかたない・・・。」 きっと、この先、無策にゲームが進むとも、この日2回目の決定的なミスを榎本がすることも、ラフプレーをマリノス側が自ら連発するとも、さすがに想像力が及ばなかったためだ。 ラザロニの個人能力に頼った戦術は、この状況を打開することができなかった。2点獲らなければ負け。しかも攻めのカタチはほとんどない。攻めの起点の選手が退場してゲームプランが狂っている。それでも動きがなかった。ウイルは勝手に戻ってボールに触り、清水と田中はスタミナ切れ。上野も、これ以上の無理はできない。途中で投入されたのは木島のみ。しかも、前半からミスを連発した三上に至っては、信頼を失ってかいいタイミングで前へ走ってもボールが来ないシーンも連発。これでは得点は難しい。 さらにラフプレーが頻発。木島と田中は、相手を背負ってボールを少し前に出して、自分は数歩下がってディフェンダーに腕を当てるという反則を連発。笛を吹かれなかったことが多かったのが救い。故意にやっているから黄色をもらっても文句が言えないはずだった。逆にナザは、腕を自分のボディーにしっかり付けて、相手の方に当たるショルダーチャージで吹っ飛ばす。見事なプレーだ。 「あれはファールじゃないぞ!!」 「ナイスプレー!!」 「でも、なんで普段からこれをやらないんだぁ!!!!!!」 ラザロニとは逆にジェフのベングロシュは巧妙な采配。ほとんど増田のゴールで試合は決定済み。ココから後に無駄な時間をおくっても勝てるが、それでは無意味だということで、レギュラーを狙い意気込んでいる林を投入してきた。これこそが、意味のある状況に合わせた考えた采配といえるだろう。 そんな中で、榎本がボールを相手にパスしてしまい、あっさりとだめ押し点。 「もうイイよ、終わってくれ!」 「リーグに影響するから、退場者が出る前に終われ!」 勝ちに関心が薄れた終盤は、これ以上にダメージを残さないでくれと願った。最後の最後には、市原が負傷者のために外に出したボールを返さずに攻めるという、マリノス史上に残りかねない醜態をさらす。もはや、試合はプロのサッカーを見せるフィールドではなく、人の汚れを見せるだけ。汚点が染み込むのが伝統のユニフォームにではなく、今でも違和感満点のユニフォームだったことが救いだった。 今日のポイント ●ラザロニ策ナシ。 今日のお値段
市原のウィル暴行事件で再調査申請に関してご報告 暴行事件の再調査をジェフ市原がJリーグに申請した。5月15日付日刊スポーツにおいて「資料として試合のビデオと、横浜サポーターの私設HPに集まった暴行を目撃した書き込みのコピーを添付」との記事が掲載された。これに関してジェフ市原へ問い合わせをしたところ、当ページの掲示板の書き込みが含まれていることが判明した。下記の要望書をファックス送付したところ、約10分後に折り返し電話があり「会社として検討して返答する」旨の返事を受ける。翌日、電話にて、当ページの掲示板の書き込みを使用したことと、使用許諾をとっていないことを返答。さらに認識不足の陳謝とJリーグならびに日刊スポーツへ提出コピーの撤回回収処置をとった旨のお詫び文を、代表取締役 岡氏よりファックスで受け取る。 今回を教訓とし、以後、同様のことが日本のスポーツ界において起こらないことを願う。また、今回の問い合わせ後のジェフ市原の対応は真摯で迅速であり、プロフェッショナル。そして同じプロスポーツを愛し育成していこうという姿勢に共感が抱けたこともあわせてご報告させていただく。 送付した文面は下記の通り。(氏名、連絡先などは今回は割愛) 前略 益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。 マリノスのサポーターweb「malicia web」を管理しております石井和裕と申します。 http://www.malicia.org/ 大変重要な案件ですので、取り急ぎ連絡を入れさせていただいております。 先般のウイルの暴行の件は残念でした。 怪我をされた選手の一刻も早い回復をお祈りいたします。 さて、今回、連絡を入れさせていただいている件は下記のことです。 5/15付けの日刊スポーツに掲載された記事より http://www.nikkansports.com/news/soccer/p-sc-tp0-020515-09.html 「横浜サポーターの私設HPに集まった暴行を目撃した書き込みのコピーを添付」 これにつきまして2点質問があります。 【質問1】このHPはmalicia webの「ゴール裏の掲示板」であるかどうか? http://kweb21.com/203/bbs.cgi?malicia 【質問2】Jリーグへの提出に当たって、書き込みをされた方に許諾をとったか? ---- 以下、malicia webの「ゴール裏の掲示板」である前提での見解です ---- 管理人としては、目的以外の書き込みの無断流用はあってはならないと考えています。 当掲示板は、クラブとサッカーを愛する者のコミュニケーションの一助となることを 目的に運営されています。そこでは自由な討議が様々な角度からされています。 もし、書き込みが「証拠(目撃談)」として利用されたら 今後の自由な書き込みは阻害されます。なぜなら、不利な証拠として利用される発言 を各自が慎むことになるからです。今回のような明白な場合は例外ですが、タイトル に絡む微妙な判定などで、書き込みが「出場停止」「勝ち点取り消し」に直接繋がる となるとファン・サポーター同士の討議ができなくなります。これはサッカー文化の 構築の観点から大きな損出です。誰もが、自分の責任でひいきのクラブが不利になる ことを嫌います。サッカーを中心にしたコミュニケーション構築が進みつつある日本 のスポーツシーンの発展を考えても、流用は回避すべきです。 下記を希望します。 ●私設HPに集まった暴行を目撃した書き込みのコピーの提出撤回・回収 ●Jリーグへの提出撤回・回収の趣旨説明 ●掲載された新聞への提出撤回・回収の趣旨説明 今回、マリノスの職員へ非公式に相談させていたところJリーグ運営部への申し入れ が良いのではないかとアドバイスされています。マリノスとしては、直接、この件に 関与することはありません。今回、そちら様からのご返事をお受け次第、Jリーグへ の書面作成を始めたいと考えています。 以上、ご協力の程、よろしくおねがいいたします。 敬具 2002年5月15日 石井和裕 |