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2階の目線 2階の目線2012

ナビスコカップ
僅かな収穫 1-1 大宮(NACK5)
2012年3月20日 石井和裕

暑さ寒さも比嘉スタメンまで。柔らかな日差しは、心地よい暖かさをゴール裏スタンドに運び込んでくれる。試合前には、このまま昼寝をしてしまいそうなくらい、ゆったりとした空気が流れた。大宮のオフィシャルマッチデープログラムによれば、トリコロールの布陣は4-5-2で一人多い12人。最初から数的優位を保ってピッチ上を支配し続けるはずだった。だが、もちろん、そうはいかない。

樋口監督は冷静さを欠いていた。大黒が雑なプレーを繰り返し、狩野が走ってゲームに参加することを拒否。停滞し続けた45分間を一気に挽回する為に、ユウジーニョと怜を投入。これは予定にはなかったせんしゅこうたいだったのであろう。一向に好転しないピッチ上を見て、怜を下げて栗原を前線に上げる。怜のプレーは悪くはなかったが、チーム全体として攻撃が噛み合わない。そんな監督の苛立ちが選手交代に現れる。コーチングエリアに転がってきたボールに手がつかない。樋口監督は、何度もボールを広い損ねる。「早くリスタートしたい」という想いに身体が付いていかない。「素早くボールを繋いでディフェンスラインの裏を突きたい」という想いにプレーが付いてこない。もう一度、コーチングエリアにボールが転がってくる。樋口監督は、今度はボールをしっかりとキャッチしクイックパスでスローイングする選手にボールを渡す。しかし、その選手は大宮の選手。スローイングは大宮ボール。守備陣形が整う前にスローイングでリスタートされ、トリコロールはピンチに陥る。
「馬鹿やろー!なんでボールを返しちゃんだよ!」
「大ピンチじゃねーか!」
樋口監督は冷静さを欠いていた。

試合終了のホイッスル。まったく歯が立たないと思われた試合は、まさかのラッキーな引き分け。学の積極性に救われる。しかし、声を大にして喜ぶまでには至らない。対する、大宮のサポーターは、完全な勝ちゲームを逃し、沈黙。Nack5スタジアムは、一瞬、いつもの静かな氷川神社の境内に戻る。サッカーの神様の気まぐれには、いつも驚かされる。

「富澤よかったぞー!」
「富澤、次は先発だ!」
静けさの中で富澤への声援が響く。大宮が前がかりに来た時間帯であったことを差し引いても、僅かな時間の富澤のパフォーマンスには皆、満足。中澤が不調であることもあって、期待が大きく膨らむ。
「ボールを持っている相手に詰めるスピードが早いね。」
「キッチリとコースを切るんだよ。」

「今日はダメダメだったなー。」
「栗原を前に出すのであれば、安くてもいいから長身のフォワードを獲得しないと。」
「今日は、すっごくいいことあったぞ。」
「なになに、教えて。」
「それはだなぁ、比嘉だ。比嘉のスローイングだよ。」
「あれは確かに良かった。新鮮だった。」
「まだ、うちの悪いところに染まっていないね。」
「素早いし、前に投げるし。」
「とりあえず、比嘉の手は計算できる。」

このクラブの攻撃面の最大の問題は、やはり中盤の底や最終ラインからの攻撃の組み立てにあることようだ。「前で使う」と樋口監督が明言していた中村大先生のポジションが中盤の底になっていたことで明白だ。
「明らかに中盤の底は問題なのだけれど、比嘉と同時に中町を初起用するのはリスクが高すぎるのかもね。」
「富澤の前へのフィードはいいね。」
「きっちり丁寧に、しかも縦にボールを入れるね。」
富澤が入るまでの最終ラインには無駄な横パスが多すぎた。
「大宮の5番上手かったなー。」
「ああいう選手を欲しいね。」
「あいつ、サンパウロにいたからね。そうとういい選手だよ。」
「選手名鑑の『前所属』は重要。」

ここでナビスコカップの試合が組まれていたのか幸運だ。週末に向けて切り替えができる。ただ、コンディションの悪そうな選手は、このまま起用し続けても大丈夫なのだろうか。次はアウエーの鳥栖戦。気迫負けしてはいけない相手だ。



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題字:書道家うどよしさんに書いていただきました。