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2階の目線 2階の目線2012

失った2ポイント 1-1 名古屋(日産)
2012年6月30日 石井和裕

今までの引き分けとは違う。失った勝ち点2の重みを噛み締め、スタンドは重苦しい空気に包まれる。
「負けてないというより、今日は勝てなかった。」
「納得いかない試合だよ。」
「だいたい、樋口監督の選手交代は消極的過ぎるんだよ。」
松村さんの緩いファール基準で荒れ気味に進んだ試合は、無策な尻つぼみの幕切れで、とてつもなく後味が悪い。

ダニルソン対策で谷口を起用するという考えは理解出来る。だが、勝ち点3を奪い取るための策を放棄したままで90分を終えてよかったのか?その納得の行く答えを見出せずにいる。65分過ぎから樋口監督は悩みのポーズに入る。だが、その悩んでいる時間は、ほぼ無駄な時間だ。そして、ベンチ入りのメンバーは妥当なのだろうか。勝つための選手交代をするための駒は揃っているのだろうか。

一方のストイコビッチの考え方は明確だ。以前ほどケネディの活躍には期待できない。だから今シーズンは途中から、永井と金崎をディフェンスラインの裏に走りこませる戦術に変更した。しかし劣勢になると終盤には巻を投入。スリーバックとして闘莉王も前に出してハイボールで勝負をかける。この試合も前節同様の明確な闘い方で勝ち点1をもぎ取っている。

決勝点を叩き込んだのは永井。テレビ観戦では感じていたが、永井の今シーズンの飛躍は著しい。以前とは違いワンタッチ目のコントロールが素晴らしい。そしてディフェンダーとの競り合いでの身体の使い方が上達し、ただ、かけっこでぶっちぎるだけの選手ではなくなっている。

この試合での最大の見所は永井とドゥトラのマッチアップだった。当然、劣勢が予想されたドゥトラだが、思ったほどはやられなかった。雑妙に身体をぶつけて永井の走るコースをブロックする「おっさんの技」が随所に光った。終盤のカウンターでゴール前に前力疾走したドゥトラの姿も感動もの。最も光った選手は38歳のドゥトラだった。この日、メインンスタンドでは、目の前で奮闘する姿を見て、安田美沙子がドゥトラのファン宣言。全ての30代後半男性に大きな勇気を与えた。

最後にマルキーニョスのゴールにも触れておこう。あれは、オールドファンには「レナト」と呼ばれているゴールの型だ。レナトは90年代前半、日産自動車時代に活躍したエースストライカー。来日前はブラジル代表でジーコの控えとして選出されていた選手だ。当時の日産自動車は華麗な攻撃サッカーなど存在せず、守って守ってカウンター。その象徴がレナトのゴールだった。スルーパスに抜け出してハーフウェーライン付近から独走しゴールを決める。そのシュート決定率は、実に40%を超えた。この伝統の型の復活は、次節以降の白星街道に向けて喜ばしい。







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題字:書道家うどよしさんに書いていただきました。