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2階の目線 2階の目線2012

天才に屈す 1-1 セレッソ(三ツ沢)
2012年7月7日 石井和裕

足元に収まったボールをチョンと浮かせて、一瞬の隙もなく振り向きざまにボレー。やはり柿谷は天才だ。そして、三ツ沢には、突然に訪れた天災のよう。言葉を失う。前節と同様にスーパーゴールで勝ち点2を失う。

前半は何度も好機を創り出した。前節のマルキーニョスの「レナトゴール」を再現するカウンターでゴールに迫る。特に、左サイドをドリブルで駆け上がった学。右脚に持ち替えると見せかけて縦に突破して左脚の強力シュート。
「止めるんじゃねーよ馬鹿野郎!」
「あんにゃろー、なんで止めるんだよ。」
「あいつ韓国代表だぜ。」
「以前はダメキーパーだったのに、何時の間に上手くなったんだ!?」

中村大先生の不在は、全く問題なかった。次から次へとパスを回し、ドリブルで勝負する。逆サイドへの大きな展開も交えて、セレッソゴール前に迫る。沸かせるパスの演出者は富澤。脇で中町もリズムを生み出す。全てが順調。
「うまい!」
「素晴らしい!」
右脚のインサイドで、狭いコースを狙いすましてコンパクトに撃ち抜いた富澤のゴールは、雨天を吹き飛ばすくらいにエキサイティング。一平くんも驚いたことだろう。

後半開始早々に絶好のチャンスがやってくる。しかし、そこにいるのはマルキーニョスではなく、交代で入った谷口。あまりに素直過ぎるシュートをガッチリと止められる。
「なんで大黒じゃなくって谷口なんだろう?」
「なんか、消極的なんだよなー。」

そして、ずっと心の準備はあったものの、遂に現実になってしまったドゥトラの負傷。金井が起用され、ますます守備的に。直後に柿谷にきわどいシュートを放たれる。

圧倒し続けた前半の勢いが止まるのはいつものこととなりつつある。いくつか原因があるだろう。その原因を選手個人の決定力とすることはたやすい。だが、果たしてそうだろうか。セレッソに主導権を握られたのは、中町の運動量が落ちてくる時間帯と一致する。そして、象徴的な声の応酬が。
「谷口、もっと前に行けよ!」
「ボランチ見てんだよ!前に行けねーよ!」
谷口がフォワード起用ならば、もっとリスクを背負って攻撃的にプレーしてほしい。しかし、監督の指示はおそらく違う。

中盤での守備が甘くなりディフェンスラインが下がる。サイドにいた柿谷は中央でポジションをとることが増える。大黒が中町に代わってピッチに入るのは72分。兵藤がボランチに下がる。

見事なインターセプトでボールを奪った栗原、大黒、ユウジーニョと繋がり、クロスを学がシュート。ディフェンダーに当たってゴールならず。

谷口が空中戦で激突。頭を痛そうに抱えて倒れる。
「いや、大丈夫だ。だって、谷口は副審を見て確認してから寝転んだから。」
「よし、包帯巻いたから目標がわかりやすくなった。あの白いのを狙ってクロスを入れろ!」

ところが、その先に待っていたのは柿谷のスーパーゴールだった。







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題字:書道家うどよしさんに書いていただきました。