maliciaのプロフィールはこちらへ
昨日に引き続きドイツカップの一回戦。 ベルリンの西、エルベ川の流れるきれいな町Magdeburgに行った。地球の歩き方にも案内がのっていないので、どういう町か分からなかったが、特急も止まるしそこそこ大きな町みたい。ま、とにかくスタジアムにたどり着ければそれでいいのだ。駅を降りたらとにかく情報収集せねばと思っていた。なにしろ1.FC Magdeburgは4部リーグ。一体どんな所にスタジアムがあるのやら。 ところがそんな不安は電車を降りてなくなった。ケルンからユニフォームを着た連中が来ているではないか。良かった、彼らに付いていけば簡単にスタジアムにたどり着ける。しかしよく見ると電車から出てくる出てくるサポーター。しかもホームにはヘルメットをかぶった警官も多数。なんだか物々しい。そのうちケルンのサポーターは歌を大合唱しはじめた。迫力あるなー。あぶなそうな奴もいっぱいいるぞ。こりゃ確かに警官が必要だ。 ケルンの連中は警官に護衛されて、というより見張られてぞろぞろと駅の外へ。外に出るとマグデブルグのサポーター100人位が待ち受けていて、ケルンサポーターに対してコールをはじめる。いやーもし警官がいなかったらいきなりケンカだな、こりゃ。警官に囲まれたケルンサポーターは、専用の路面電車が3両やってきて全員詰め込まれてしまった。そのままスタジアムへ直行というわけか。それに一緒に乗れば間違いなくスタジアムに行けることは分かったが、そんな勇気があるはずもなく、だまってその様子を見守る。彼らのいなくなった後の駅の静かなこと(笑)。 一方、マグデブルグのサポーターもスタジアムに向かうようで、少し安全そうな彼らに付いていくことにした。とは言っても彼らも思いっきりガラが悪いな・・・。頭悪そうなのばっかり。案の定、路面電車に乗ると彼らは歌うは跳ねるわの大騒ぎ。顔をおもいっきりしかめる同乗の一般市民、とくにおばさん。しかし、うるさいけどまさに路面電車の中はヨーロッパのフットボールの雰囲気だ。テープにでも録音できたらいいのに。 路面電車を降りて少し歩くとErnst-Grube-Stadionが見えてきた。昨日と違ってやけに簡単にスタジアムにたどり着けた、そうそうやっぱりこうでなくちゃね。しかしなかなか大きなスタジアムだ。当日券売り場で25マルクを払ってイス席を買った。そのまわりではグッズを売る店も出ている。これは現在4部とはいえ旧東ドイツ時代は名門クラブだったのではないか
マッチデープログラムまで売っていたので2マルクで買う。その他マフラーなどを土産に買って、ソーセージを食べて、スタジアムの中へ。いやーぼろっちいスタジアムですな。イスは全部木だよこれ。陸上のトラックもついているが土(クレー)で荒れた感じ。でもさすが芝生だけはすごくきれいに手入れされていた。メインとバックのスタンドだけが椅子席で、それ以外は立見席。満員になったら3万くらいは入るかな、といった大きさだ。試合開始ころになると結構スタンドも埋まってきた、アウェー席をのぞくと7〜8割入ったか?ドイツカップじゃなくてヨーロッパのカップ戦みたいになってきたぞ。 試合が始まると、いきなりマグデブルグにPKのチャンス。それを決めてマグデブルグ先制。スタジアムが盛り上がる。しかし5分後、すぐにケルンが追いついた。メインの席にもガッツポーズを取る人がちらほらいる。まあイス席には危ない連中はいないので、アウェーの人間もあまり遠慮しないみたい。 そのあと前半15分、マグデブルグが中央突破から決めてまたリード。サポーター席は大変な騒ぎだ。花火は鳴るし、グランドに投げ込まれた紙テープに火がついて燃え出しちゃうし。おいおい火事になるぞ。早く消してくれないかな、なんだか気になっちゃう。しかしマグデブルグはどこが4部なんだ?1部相手にまず守ろうなんて気はさらさらなく、ホームの観衆に後押しされてイケイケだ。ケルン相手に全くの互角かそれ以上。これは楽しいゲームになってきた。 よく見ると、両チームとも浅いラインをしいて非常にコンパクト。暑い日差しの中にも関わらず攻守の切り替えも早いし、こりゃまさしくモダンフットボールじゃないか! 昨日のブレーメンの退屈な試合は何だったんだー。 ハーフタイムにはチアガールが出てきてダンスがはじまった。でもたった5人しかいないんだよね。しかもアメフトじゃないんだからどうも場違いな気がする。ちなみにマスコットのぬいぐるみを着た人も2人いたけど、彼らは踊っていなかった。 後半に入ると、8分にマグデブルグが左サイドをドリブル突破。中央のフリーの選手にパスが渡り、ワントラップしてのシュートが左スミに決まる。マグデブルグ3−1。12分には前がかりになったケルンに対し、カウンターでキーパーと一対一のチャンスを作る。シュートはキーパーに当たってしまったが、ぼてぼてっとそのままゴールインして4−1。もうスタンドはお祭り騒ぎだ。ゴール裏では発煙筒もたかれている。しかし20分にはケルンもFKからヘッドで1点返し、4−2。その後は死に物狂いのケルンが攻めたて、マグデブルグも押し込まれて苦しくなってきた。35分にはケルンの直接FKがバーをたたく。もしあと1点ケルンに入れば、試合は分からないという展開になってきた。しかし、44分にマグデブルグが右サイドの角度のないところから決めて駄目押し。これで勝負あった。マグデブルグサポーターがケルンサポーターに対しアウフヴィーダーゼーン(さようなら)コールをはじめる。しかしマグデブルグは強いなあ。本当に4部なんかな。試合だけ見ていたら強いチームが順当に勝っただけ、といった印象だけど。 試合終了後はグランドに入り込んだサポーターと一緒に選手がウイニングラン。とてもドイツカップの一回戦とは思えない、決勝戦に勝ってタイトルでも取ったような感じだ。試合も最後までスピードが落ちず、ハイレベルだった。代表チームはパッとしないドイツだが、4部のチームがこれだけの試合をするのであれば、やはり底力はあるんじゃないだろうか。
寺山功
|