   
山本浩アナウンサーその名文句と大暴走
「声は大地からわき上がっています。新しい時代の到来を求める声です。
総ての人を魅了する夢、Jリーグ。
夢を紡ぐ男たちは揃いました。
今、そこに、開幕の足音が聞こえます。
1993年5月15日。ヴェルディ川崎対横浜マリノス。
宿命の対決で幕は上がりました。」 (1993年5月15日土曜日NHK総合テレビ)
あなたは、サッカー中継をどのチャンネルで見ますか?私たちの多くは、やはりBS-1で見ています。
なぜなら、そこには、山本浩アナウンサーがいるからです。Jリーグも、彼の言葉で始まりました。
彼の名を、一躍有名にしたのは、あの1985年の日韓戦。
番組のタイトルにもなったので、ご存じの方も多いかも知れません。
東京千駄ヶ谷の国立競技場の曇り空の向こうに、
メキシコの青い空が近づいてきているような気がします。
この試合の解説は松本育夫。
木村のフリーキックが決まったときの
『ボールが曲がるぅ。ボールが落ちるぅ…。』の解説も、物まねの定番として有名です。
ワールドカップ予選の度に、名文句は生まれます。
メキシコ大会に続いてイタリア大会予選。一時予選、北朝鮮戦。この時ほど、冷静なはずの山本さんに悲壮感を感じた放送は、後にも先にもありません。スタンドの1/3は立ち入りの出来ない無惨な改修中のスタンド。芝がはがれ、赤土のむき出しになったフィールド。スタンドの半分強を占めた、北朝鮮応援団。そして、戦力の整わない代表チーム。ここで負けては、二次予選に進めない。しかし、かつての北朝鮮は韓国と並ぶ、厚く高い壁だったのだ。
さあ、最後のチャンスなるか。出ます。早い、ボールは振られる。中央待っていない。
…ゥロングシューゥトゥォーッ!
前半終了間際。クロスバーを叩いた水沼のシュートは、これまで防御一遍だった日本チームに大きな活力を与えた。そして、後半、残り時間約2分で大逆転。その時、山本さんは、わき上がる日本サポーターに教えたいかのように、まだ、ロスタイムが多く残っていることをアナウンスした。
万歳が起こりましたが、万歳はまだ早い!
そういえば、先日のオリンピック最終予選でも、こんなシーンがあった。
残り時間が15分を切ったころから次第に押し込まれ始める日本チーム。山本さんは、確か3回は質問した。
加藤さん、広長に代えて秋葉という方法はありませんか?
さて、山本さんの実況の特長のひとつ。本当の見せ場では、あまり多くを語らない。基本は名前の連呼。
その代表的なシーンがイタリア大会のアルゼンチン対ブラジル戦。
マラドーナ。久しぶり。マラドーナ。マラドーナ倒れず。
持ち込む、持ち込む、持ち込む。通った抜けた。
カニージャ、カニージャ、カニージャ、決めた。
画面が最初にフィールドを捉えるとき、そこに、名文句はあります。
山本さんの語るイントロはゆっくりとして、見るものに深い味わいを与えるのです。
アジアアフリカカップ コートジボアール戦
アジアアフリカのチャンピオンを決めるこの一戦に、
満員の国立競技場の鼓動が聞こえてきそうです。
ワールドカップイタリア大会開幕戦
1990年代、ワールドカップの最初のキックオフの笛です。90年の笛が今鳴りました。
オリンピック最終予選
日本は何のために勝つのか?なぜ勝たねばならないのか?
こうした一切の雑念を廃して戦わねばなりません。
オリンピックもワールドカップも経験豊かなサウジアラビアに比べて
日本にはオリンピック出場の夢が『悲願』という言葉で重くのしかかってくるからです。
日本はただ勝つことだけを念じて臨みます。
さて、最後に山本さんが、本当にサッカーが好きなんだという一面が現れている
名文句をひとつご紹介します。ワールドワイドなサッカーの素晴らしさを、さり気なく。
これは、試合終了のホイッスルが鳴った直後の実況です。
日本1対0。
おそらくこのアジアカップチャンピオンになったニュースは
今日放送しているアジアの8カ国だけではなく、
世界にあっと言う間にひろげられることでしょう。日本がアジアのチャンピオンです。
暴走編
みなさん、アトランタオリンピック中継は楽しみましたか?
サッカー中継は、TBSの松下アナが絶叫し、少し残念でした。
しかし、決勝では、しっかり山本さんが締めてくれました。
でも、見せ場は、それ以外にあったのです。
ご覧になりましたか?開会式の山本さんの大暴走。
オリンピックの開会式だというのに選手入場行進のときは、唐突にサッカーを語ること語ること…。
しまいには、女性アナに『山本さん、またサッカーですか?』と、突っ込まれる始末。
いやぁ、楽しめました。
ブラジル。
カナリア軍団は史上最強のチームを送り込んできました…。
カタール。
日本には、あまり知られていない国でしたが
ドーハの悲劇で、すっかりおなじみになりました。
ハンガリー。
第3戦で当たります。
そして、サッカーファンとしてなんでも知っていたい山本さん。
ちょっと苦笑いもののやりとりが決勝でありました。
ナイジェリア選手のシュートがフィットせず
すねに当たってから甲にあたる、あたりそこないのシュートとなった。
松木
僕らは昔、今のようなのをグルリンシュート
っていったんですよ。
よせばいいのに山本さん
何ですか?松木さん、もう一度お願いします。
松木(恥ずかしそうに)
グルリンシュート…。
山本さん
…無言…
もっとすご〜いひとこともあった。
マリノスのフォアードは底をついています。
確かに底をついている。うむ。
アジアカップ3位決定戦のBS−1の中継で、ファールをしたディフェンス選手が審判に突っかかっていく。それを見た宮澤ミッシェルが
「いやあ、こういうときは、すぐに下がった方がいいですね。僕なんかは、現役時代はすぐに反省して
ポジションを取り直したものです…。」
山本アナ
「そうですか。さて、プレーの方は…」
って…すでに、次の話題に彼は入っている。
しかし、照れくさそうに宮澤ミッシェルの声が小声でかぶってきた。
「や、結構文句言ってましたね。うん、そう…言ってました…。」
そうです。宮澤ミッシェルは、冗談を言ったのだ。
しかし、すっかり流して、勝手に次の話題に走ってしまった山本アナおそるべし。
元旦の天皇杯決勝。前半を終了して読売が圧倒。
まったく打つ手のないサンフレッチェ広島。ハーフタイムに前半を振り返って。
山本アナ
「さて、木村さんと松木さん、お二人も、なにか広島を見捨てたかのようなコメントが…」
広島を見捨てたのはあなたなのではありませんか?山本アナおそるべし。
そして、後半には松木安太郎の容赦ないコメントが前川を襲った。
サッカー選手なんですから、キックの練習くらいはちゃんとやってほしいですね。
元日本代表ゴールキーパーおそるべし。
おまけ
このお二人、解説の時に、こんなこと言ってました。
-- WOW WOW スーパーサッカーでの早野監督 --
いやぁ、ロベルトカルロス。
ディフェンス能力ということを別にすれば世界最高のサイドバックですね。
(おいおいなんだそりゃ)
-- ワールドカップイタリア大会での川淵チェアマン --
コスタリカ-スエーデン
コスタリカ・メドフォード選手がキーパーと1対1になりゴール。
その時
ラベリってキーパーは超Aクラスというわけではないですからね。
(その後、どうなったんだよ)

   
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