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フェアプレー
寺山功


  サッカーダイジェストに、エスパルス監督であるペリマン氏のフェアプレーについての話が載っていた。それには、コーナー付近でボールをキープして時間を稼ぐようなプレーはやめるべきだと書いてあった。 

今日本ではドーハの悲劇の影響からか、一点差で勝っている終盤は時間稼ぎでも何でもやり、とにかく勝つべきだとの風潮が一般的だと思う。それがサッカーにおけるスタンダードなやり方であり、そこでもう一点を取りに行くような行為はマリーシアが足りないなどと責められるのであろう。 

だいたい僕もこのような考え方をしていた。国内のリーグ戦はともかく、W杯予選など勝たねば後のない試合では必要なことは何でもすべきだと。しかしペリマン氏の記事を読んで考えてしまった。一体ずる賢いプレーとサッカーにとって醜いプレーのどこに境界線を引けばよいのか、と。タイトルのかかった試合なら何をしてもよいのか。これはサッカーの本質に関わる難しい問題だと思う。 

ケースバイケースなのでひとくくりにはできないが、例えば前述のコーナー付近でボールをキープする件。これは僕はやめるべきだと思う。なぜならもし逆の立場であればキープしてる相手の足を蹴ってでもボールを取りたくなるからだ。そっちが勝つために何でもするならこっちもやるよ、という心理である。キープするのなら相手の足にボールをあてて外に出し、コーナーを取るほうがクレバーだろう。 

では後方でパスを回し時間を稼ぐ、というケースはどうか。これはいいと思う。パスをカットされる危険はあるが、相手ががむしゃらにボールを取りに来たところを、逆に攻めるという積極的な面もあるからだ。正当な戦法だと思う。要するに盲目的にただ時間を稼ぐのではなく、隙があれば点を取りにいくぞという姿勢を見せつつ時間を消費することがマリーシアなのではないか。それならばサッカーの楽しさを損なわないのではないかと考える。 

じゃあ退場覚悟で反則を犯し、失点を防ぐというのは?イタリアW杯ブラジル対アルゼンチンのゴメスのプレーやウェンブリーでのイングランド対日本の柱谷ハンドがそれ。僕は退場という代償を払っているのだから認めてよいと思うけど、ペリマンやアルディレスだったらどう言うだろう?ただ草サッカーでそういうケースになったら僕は反則しないだろうな。だって退場したくないもん。チームの勝利より自分がその後プレーできるほうを選ぶという、なんと利己的な・・・(決して自分が残って点を取る確率の方が高いというような理由ではない)。だからぼくは退場できる人すごいと思うけどねえ。