   

Madrid 2003
2003/2/7〜12…Real Madrid VS Real Betis and Rayo VS Malaga
ラージョ・バジェカーノというチームを知っておそらく10年経ってないだろう、ちょっと興味を持ったのもここ4〜5年のことだ。最近の地球の歩き方でも、ここ数年1部に定着したせいか「マドリー第3のチーム」
と紹介されスタジアムの場所も明記されいる。ただマドリーやアトレイチコほど詳しく紹介されていないし、写真も掲載されていない。あくまでも第3のチームなのだ。
マドリーの2チームがあまりにも有名なのに対し、この第3のチームことラージョは自分の周り(マリーシアのコアな人たち)でもかなり謎に包まれていた。どんな人に支持されているのか、どんなスタジアムなのか、スタジアム周辺はどんな感じ(危険?)なのか???
ちなみに、スタジアムのあるマドリーのバジェカス地区は、ブルーカラー、低所得者層の地域の代表と聞いたことが・・・興味や期待とともに不安もちょっと抱えながらスタジアムに向かう。
試合開始は17:00〜日曜のリーガはこの時間帯が基本的だ。しかもシエスタ後で出かけるのにもちょうどいい。マドリーのスタジアムはどこも地下鉄で行くのが便利である。今回のテレサ・リベロ(ラージョのホームスタジアム)もそうだ。街の中心地からでも地下鉄1本で行けるため意外に近い。たしか15〜20分くらいだったはずだ。ただ、前日の試合と違い最寄り駅(ポルタスゴ)に近づいてきても、電車の中にはそれらし人(マフラーを巻きいかにもスタジアムに行くぞって感じ)が見当たらない。ちょっと不安になりながらもポルタスゴ駅に到着。とすると、いるではないか赤っぽいマフラーをしてる人が・・・(これでちょっと安心)単に駅の階段が、先頭車両寄りにあるため、ほとんどの人がベストポジションに乗車していたようだ。(こちらは中央付近に乗車)
見るからにやばそうな人はいないな。既にヤバイ人が一杯いることを前提に考えていた。と言うのも、上流階級を中心に支持されているレアル・マドリー、労働者階級に多くのファンを持つアトレイチコ・マドリー、ってことは第3のチームであるラージョは地域から言ってもやっぱり・・・う〜んどうしてもいい方向には考えられない。
改札を出て階段を上り地上に出る。すると、グッズを売る露店、ラージョのマフラーをした人たち(普通のサッカーファンだ=当然だよね)・・・おっ、これはスタジアムの目の前か? すぐそこにチケットを売っている窓口がある。やはりスタジアムのようだ。意外にもマドリーの3スタジアムの中で、駅から最も近いスタジアムは、ここテレサ・リベロではないか!
試合まで既に30〜40分前であったが、全然やばそうな雰囲気はない。それどころか昨日のサンチアゴベルナベウよりも物々しい感じがしない。ちょっと拍子抜けではあったが、早速、チケットを買うため窓口をのぞく。実はラージョのHPのチケット情報(もちろんスペイン語のみ)を日本でコピーしてきて、買いたいチケット(メイン2階席=18ユーロ)に○印を書いておいたのだ。このコピーを見せて買おうとするが「このチケットは反対側だよ」と言われた。こちらはバックスタンドだったのだ。というわけで反対側のスタンドに向かってスタジアムの周りを半周することに。
周りは、ファン、露店、警官など、混雑しているが、やっぱりやばそうな雰囲気はない。それどころか、なんかアットホームな感じさえ漂う。家族連れも多く目立つし、可愛い姉ちゃんも結構いて、ちょっと違うぞとも思い始めた。ゴール裏入り口付近にはオフィシャルショップもある。試合前ということもあり混雑していたので、ちょっと店の中をのぞいただけ。とりあえず、露店でマフラーを購入。すかさず首にまいて、これでラージョファンの仲間入りだ。これで、襲われる?心配はないだろうと・・・(この時点では、まだこんなこと考えてた)
混雑していたショップもラージョカラー。
ぐるっと回ってメイン側にたどり着いた。窓口はいくつもあるし並んでる人もほとんどいない。例のコピーを見せただけで、すんなりチケット購入できた。チケットはその場でプリントアウトしているようだ。18ユーロだから、かなりお手頃価格だ。すぐスタジアムに入ってもよかったのだが、外の雰囲気をもっと味わっておきたかったし確認しておきたいことも多々あったし、もちろん露店巡りもしたかったので、再びメイン側からバック側に歩いてみた。キックオフが近づいてきているので人も多くなってきている。いないだろうと思っていた日本人も1組いた。(向こうも自分と同じことを思ってるだろうが)
バック側にはマラガファンが何人かいて、マラガもいいチームだぞ〜みたいに言ってきたので、「ダリオ・シルバ、いい選手だ!」と答えた。あと、言葉が分からなくても、選手の名前なら通じると思い、デリーバルデス、ムサンパ・・・と言ったら喜んでくれたが、首にまいたマフラーが気に入らないようで、スタジアムに入ってしまった。
う〜ん、やっぱり意外と安全なのかもしれないなーというか、単に勘違いしてたのかと思いながらも、お土産用にマフラーやTシャツを買い、再びメイン側に歩いた。当然ながら、露店のおっちゃんは陽気な人が多い。でも言葉が分からない・・・スタジアム内からは、指笛・声援等は聞こえてくるが、スタジアムの外では、騒いでいたり、ふざけていたりする人は見受けられない。まぁそれなりに怪しいそうな人が全くいないわけでもないが。
メインスタンド手前で現地の新聞か雑誌の記者らしき人に取材のためか声をかけられたが、会話が成り立たず断念。(語学力の無さを痛感・・・)ちょっとメインスタンド側をふらふらした(メインスタンドの裏手はちょっとした広場か公園らしい)が、キックオフが迫ってきていたのでスタジアムに入ることに。入場ゲートはいくつもあるが、やはりチケットはもぎっていない。それどころか駅の自動改札のようなものがあり、そこにバーコードを当てて入場していくのだ。ソシオ会員は、そこにカードを入れて通過するようだ。マドリーは係員がバーコードリーダを持ってチェックしてたのに、なぜかラージョは自動なのだ。
自動改札を入る。
そして入場。チケットをその機械に当てる。バーコードを読み取ってくれたのか分からなかったが、近くにいた係員がOKと言ってくれたので無事入場。特に持ち物に対してはあまり厳しくないようだ。通路や階段は、特別きれいでもないが、目立って汚いわけでもない。2階席なので、そこから階段を上がる。もう選手が入って来ているような気配だったので、ちょっとダッシュで。最上段まで上がって、やっとスタンドに出ることができた。ちょうど試合前の記念撮影をしているところだ。
スタンド上段の方には、おっちゃん連中が結構いて、一瞬ヤバイかなと思ったが、そんなことはなかった。係員がいなかったので自分で座席を探していると、近くにいたおっちゃんが適当に座ってしまえばって感じで指差していた。が、どうにか確認できた。前から2列目で両隣とも空いてるようだったので、余裕をもって座ることができた。
試合の方もちょうどキックオフするところだ。前の手すりがちょっと気になることもあるが、2階の前列だけあってかなり見やすい。メインとバックは屋根つきで2層だが、ゴール裏のスタンドは一方のみでもう片方は高い壁になっているかなり珍しいスタジアムだ。約1万5千収容で入りは8割以上だろう。ゴール裏に限っては満員である。マラガのファンはバックスタンド2階席の端っこにちょっといる程度。芝の状態は、見た目ではそんなに悪そうでもない。席の周りは、おっさんたちだけではなく、家族連れ、カップルなどなど多彩であり、女の子も結構いる。当然ながら、マフラーをしている人は多いし、当たり前だが、ほんとサッカー好きの集まりのようだ。
上がオフィシャル。どれも日本では持っている人は皆無。
ラージョの試合を見るのはもちろん今回が初めてだし、テレビ(スカパー)でもあまり見るチャンスがない。ってなわけで、選手についても名前くらいは少々分かるが、それほど詳しくない。しかも選手の出入りもかなりあるので。今季移籍してきたDFのオノプコ(ロシア代表)がDFの中心であるとか・・・。マラガは自慢の2トップのうち、ダリオ・シルバはスタメン(嬉)だったが、デリーバルデスは欠場らしい。ダリオを見るのは、去年の5月(裾野でのうちとの試合)以来、2試合目だ。
スタジアム内の雰囲気は、残留争いをしているせいか昨日のマドリー以上に熱いものを感じるし、ほんとにラージョをこよなく愛しているようだ。ラージョのチャンスやいいプレーには大拍手、マラガのチャンスやファールには大・大・大ブーイング(もちろん指笛)の嵐。これが、もしサンチアゴベルナベウくらいのスタジアムで超満員だったら、物凄い異様な雰囲気なんだろうなと・・・
さすがホームだけあって、ラージョが積極的に攻める。開始早々、やや角度のないところからのクロス気味のFKがそのまま入り、あっという間に先制!!(ミチェルのゴール)スタンド全体が大歓声に変わり、みながマフラーを回し喜んでいる。自分も自然と立ち上がって喜んでいた。選手の喜び方もそうだが、ファンの喜びも昨日とは全く違う。おっさんたちも喜びを爆発させている。
かなりいい雰囲気になってきた。試合のレベルは昨日の試合には到底及ばないが、雰囲気やファンの熱い気持ちは同等かそれ以上だ。ゴール裏だけでなく、メインやバックからも拍手、声援、手拍子が自然と起こる。たまに、独特(中東っぽいというかアフリカっぽいというか?)のリズムで太鼓が叩かれ、それに合わせて手拍子。ゴール裏から始まるラージョ(ラーヨとも聞こえる=多分「ジョ」と「ヨ」の中間なのかな?)コールも気づけばスタジアム全体に。反対側のゴール裏は壁になっているが、その向こうにもファンがいるようだ。そう、壁の向こうにはマンションが建っていて、ベランダから多くの人が観戦している。J開幕当時の三ツ沢のようだ(笑)

守りは、オノプコが利いていて、ピンチを尽く防いでいる。その度に「オノープコ、オノープコ!」
そんなわけで、期待のダリオもあまり仕事をさせてもらっていない。攻めは、先制点をあげたミチェルやFWのペラゴン、ボリッチを中心になかなかいい攻めも見せる。
シュートが際どく外れたりすると「ウィ〜(ウゥ〜)」。昨日にも増してどすが利いている。ほんとたまらなくいい!結局、ラージョが押し気味であったが、前半は1-0で終了。みな満足そうで、笑顔が多い。ゴール裏のスタンド下が選手のドレッシングルームになっていて、そちらに選手が引き上げていく。大拍手で。でも、これが負けている状況だったら逆にヤバイ雰囲気だったのかもしれない。(今日はラッキーなのか?)
ハーフタイム、テレサリベロ会長(女性)が、メインスタンド1階の自分の席?から身を乗り出して誰かと話しをしている。それを見た近くの女の子たちが「テレサ〜」の黄色い声。あちこちから「テレサ〜」の声が聞こえてくる。会長は、なぜか女に子に人気があるらしい。熱狂的な雰囲気あり、こんな雰囲気あり、ほんとミステリアスなスタジアムだ。ラージョのマスコットキャラ(名前は"Pica-Pica"らしい)も登場し、熱いスタジアムの場を癒してくれている。福岡のキャラとちょっと被るが、こっちの方が愛嬌がありそう。
Pica-Picaとテレサの席。
そして後半、ラージョが前半以上に果敢に攻める。本当に降格ラインにいるチームなのか。前半同様、ペラゴン、ボリッチに加え、フリオ・アルバレス(だったかな?)あたりも積極的に攻撃参加する。マラガの方はムサンパが個人技で持ち込むこともあるが、なかなかシュートまで行かない。ダリオもあまりボールに触れない。当然、マラガがボールをキープしていれば大ブーイングが起こるが。ラージョも押せ押せムードだがなかなか追加点が取れない。でも、スタンドの熱い応援は相変わらずだ。ポスト直撃、際どいシュートは、何度かあるのもの・・・。何度も「ウィ〜(ウゥー)」を聞くことに。しかも、後半はラージョファンのいるゴール裏に向かって攻めるので歓声も前半以上に大きく聞こえる。
昨日もそうだったが、途中経過がチャイムとともに電光掲示板に表示される。同時刻に(残留争いの)ライバルチームがいくつか試合をしているので、その結果に一喜一憂。昨日とは反応が全く違う。
そして30分過ぎにやっと追加点。ペラゴンが豪快に決めて2点目!!スタジアム全体がどっと沸く。もう興奮は収まりそうもない。立ち上がってみんながマフラーを回して大喜び。2日続けて、ホームスタジアムがお祭り状態になるとは思ってもみなかった。嬉しいことだ。この勢いでまたまた攻める。シュートが外れゴール裏にボールが飛び込んでいくと、ゴール裏のファンが持ったまま、なかなか返えそうとしない。ちなみにマルチボールではないらしい。返すふりをして、今度は後ろに投げ時間を稼ぐ。マラガのGKが予備ボールを要求しボールが来ると、すかさずゴール裏のファンがボールを投げ返す。これが何度か繰り返された。リーガらしいと言えばそれまでだが。
40分過ぎにマラガが反撃。ダリオがゴール正面からのFKを直接決めて2-1。ちょっと嬉しかったというかびっくりというか。余裕のムードだったスタンドに、また緊張感が戻ってきたようだ。昨日の試合とは打って変わり、最後まで緊迫したゲームだったので、途中で席を立つ人はほとんどいない。ちょっと長く感じたロスタイムも両者得点なく、そのままタイムアップ。スタンド総立ちでマフラーをまわし大喜びだ。
大拍手の中、選手が引き上げる。それを見届けファンも徐々に帰っていく。順位が微妙なところだけに貴重な勝ち点3だ。ラージョの勝ちに加え、ダリオのゴールも見ることができ、ほんとラッキーだった。それよりもスタジアムの治安が予想以上によかったのを発見できたことが、一番の収穫だ。
お決まりの如く写真撮影をして、その後、スタジアム1階付近を見てまわる。中央に会長専用の席らしきものがあったが、既にそこには会長の姿はなかった。せっかくなので写真を撮っておく。そんなことをしていたら、メインスタンドの出口を閉められてしまったので、ゴール裏スタンドを通ってバックスタンド側から出ることに。出口付近にあるオフィシャルショップに立ち寄ったがちょっと混んでいたので適当に見ただけ。それから、ゴール裏の壁の向こうがどうなってるのかを確かめに行ったところ、やはり道路がありその奥にはマンションが建っていたため、当然スタンドを作る余地がないようだ。そのころには駅付近にサッカー帰りのファンはほとんどいなくなっていた。帰りも地下鉄に乗り、無事テレサ・リベロを離れる。

翌日、再びラージョのオフィシャルショップに来てしまった。
その日、マドリーとアトレイチコのオフィシャルショップに行ったのだが、どうもラージョが気になってしまって。店が開いているかどうか不安だったが、とりあえず行ってみることに。まさか、2日連続でテレサ・リベロに来ることになるとは・・・幸運にもオフィシャルショップは開いていたが、さすがに今日は一人も客はいない。ユニホームを買おうか迷ったが、あのユニをいつ着るんだろうと考えやめることに。結局、オフィシャルのマフラーとシールを買った。ついでなので、店に置いてあるものを見てまわる。と言っても店は小ぢんまりしていて、いかにもラージョらしい。
ちょうど昨日の試合の告知ポスターを発見したので眺めていたら、欲しいと思ったらしく、ショップのおばちゃんがわざわざ取りはずしてくれ、しかもプレゼントすると言ってくれた。おまけに今年の集合写真のポスターも頂いた。お返しにせっかくなのでマリーシアマフラーをプレゼントする。あと、うちのシールや3年前の優勝時の記念はがきも持っていたので一緒に渡す。ショップの兄ちゃんは、嬉しいことにうちのチームのことを知っていたし、坊ちゃんのことも知っていた。ラージョのショップで働いているのだから、かなりのマニアかもしれないなー。せめて名前くらい聞いておけばよかったのだが、てっきり忘れていた。
最後に記念撮影をして「また来年くらいに来るよ!」と言って店を出た。

あぁーもっと語学力があえば、ラージョのことを知ることができたのにな〜と思いながらも、初めてのマドリーにしては、心配していた治安や寒さも問題なくよかったのかなと。もちろん充実した2試合がこの目で見れたのだから。
マドリーの街はもちろんのこと、なんかラージョにも益々はまっていきそうだな・・・。
M

   
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