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大田で一番の観光地へ行ってしまった 赤い波に身を委ねて
石井和裕 6月17日

朝食を食べる。「アメリカ-メキシコ」を見に行くツアー客と遭遇。小太りで浅黒くちょぼ髭の典型的な中米系。みんなウキウキ顔で、集合時間のかなり前からロビーに集まっている。イタリアの2位抜けが決まっているのでR-16はこの町、大田で試合が行われる。次のR-8はさらに南に下った光州(クアンジュ)で行われる。西大田(セデジョン)駅に汽車の切符を買いに行くことにする。駅の近くにはTSTのチケットを発行するチケット・プロセッシング・センターがある。場所の確認をするためにタクシーで、まずチケット・プロセッシング・センターへ向かってもらう。しかし、乗ったタクシーの着いた先にはスタジアムが見えて来るではないか。間違えてスタジアムへ着てしまった。当日券が出るかもしれないということで、本格的なテントで韓国人サポーター達がたくさん並んでいる。私もその列に加わるものと勘違いされたようだ。そして、日本と同様に、一般にはTSTチケットの存在は、あまり知られていないようだ。タクシーの運転手さんは、何度も何度も電話で聞いて、やっと到着する。駅から離れた普通のオフィスビルの1階の広い空き室の一角に発券マシーンがひっそりと並んでいた。

西大田の駅に徒歩で向かう。支線の駅なので、あまり大きくはない。チケットの買い方が判らないのでインフォメーションセンターに行く。1名の年輩の男性のボランティアの方が日本語で対応してくれることになった。汽車の時間と価格を調べて紙に書いて渡してくれるくらいに思っていたが、その男性は私の行き帰りの希望時間を聞くと
「じゃぁ行きましょうか!」
といってインフォメーションセンターを出て切符売り場に私を連れて向かっていく。場所くらいは判るよ、と思っていると韓国語で駅員と時間や空き席状況を話し始める。全てやってくれるではないか。金額の確認をしてボランティアの方にお金を渡すと、全てやってくれた。なんて親切な!!
さらに、
「冷麺が食べたいのですが近くに美味しくて簡単に食べられるところはありますか?」
と質問すると、隣のボランティアの20歳代前半の女の子に聞く。彼女はお勧めの店を彼に答えるが年輩の男性ボランティアは、その店を知らないようだった。韓国語で何事か短く話をすると
「じゃぁ、彼女に着いていってください。」
と言う。着いていくと、駅から出て、一角の小さな食堂に入る。彼女は冷麺を注文して戻っていった。年輩の男性ボランティアに、案内して注文までするように頼まれたようだ。凄いホスト国だと思った。

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どこかで小鳥がさえずっている。強い日差しを反射する奇妙な造形物が並ぶ金属質の街並みが続く。奇妙な音楽が流れている。日本では聞いたことのない歌詞だ。立っているだけで汗が出る。足元にはくっきりとした影。全く人影のない街。静かに三角形や幾何学的な造形の建物が建っている。池の横に立っている自動販売機には見慣れない文字で「鯉の餌」と書いてある。
カタカタカタカタ・・・遠くに聞こえる連続音。建物の間、かなり遠方にジェットコースターが登っていく。乗る人影は・・・。

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美味い冷麺を食べた後に向かったエキスポ公園はウルトラセブンに出てきそうな無人の未来都市のようだった。入口でコンパニオンに英語で説明された「最も人気がある」パビリオンの「マテリアル館」は古ぼけた3Dシアターだった。観客は4人。

エキスポ公園は速攻で切り上げることにした。時間ができたので試合がない日に水原(スゥオン)へ行くことを決める。これも汽車のチケットを予約しなければならない。今度は大田駅だ。ソウルから釜山(プサン)への幹線の駅なので西大田よりも人が多い。駅に外貨両替があるのはとても便利。そして外国人専用の切符売り場があるのは助かった。日本人もかなり見かけた。駅前にはオフィシャルグッズのショップがあった。海外でサッカー観戦する場合は地元の人と仲良くなった方が圧倒的に楽しい旅になる。だから、赤いマフラーを1本買うことにする。柳想鐵のフィギアも買った。スタッフは、みな明るくて楽しげだ。韓国では不思議なことに日本人はすぐに判るらしい。
「コンニチハ!」
と声をかけられる。韓国では韓国代表応援の合い言葉になっている「コリア・ファイティング!!」、これを言ってみる。するとみんなで
「ジャパ〜ン!!!」
「ニッポン!ニッポン!ニッポン!ニッポン!」
「イッショニカチマショウ!!」
「ガンバレ!ニッポン!!」
とっても良いムードだ。でも、私のチケットはイタリアTSTなんだな。


    
(左)家電店の前で記念撮影。
(中)世界で最もマニアックな人たち「アメリカサポーター」。西大田駅で出会う。
   全州でのメキシコ戦に出かけるところだった。全州名物ビビンバ喰ったか?
(右)エキスポ公園のキャラクター達。ロッテワールドと同様に、色彩の選択がよろしくない。

    
(左)エキスポ公園で食べるコンビニで買った「ワールドカップ2002スナック」。
   お菓子のカタチもフィーヴァーノヴァ。
(中)他に誰もいない。
(右)みんな元気なオフィシャルショップのスタッフ。
   スタジアムへ行く主要な駅の改札外には必ずオフィシャルショップがあった。


(左)大田駅前で食べたプルコギ。大衆店だとプルコギは焼き物と言うより汁物。
   300円から600円くらいのメニューで、こんなに副菜の皿が付いてきてしまう。
   副菜は空にしてしまうと勝手におかわりが足される食べ放題状態。
   どの店も異なったキムチの味が楽しかった。