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![]() 韓国移動づくし 今野隆之 6月22日 6/21(金) 最寄の横浜線矢部駅から4:34発の始発電車に乗車。町田から小田急に乗り継ぎ新宿へ。混雑に定評がある小田急線も、さすがにこの時間は空いている。新宿6:07発の成田エクスプレスを待っていると、これから韓国に向かうらしい人々がちらほら。 列車は定刻通り空港第2ビル駅に無事到着し、チェックインを済ませる。前週にソウルのアシアナ航空オフィスにリコンファームの国際電話をかけたのだが、どうやらちゃんとリコンファームできていたことを知り安心する。定刻からやや遅れてOZ105便は離陸した。 約2時間半のフライトで、仁川(インチョン)国際空港に到着。我が家から成田まで行くのにかかる時間と大差ないのだから、改めて韓国の近さを実感。空港内の韓国国鉄の窓口に行くと、既に日本人が列を作っていた。行きはソウル駅16:25発のムグンファ号の席を確保したが、帰りは光州駅発の列車に空きがなく、やむなく隣の松汀里(ソンジョンリ)駅発のセマウル号にした。 ソウル駅に移動するべく直行バスのチケット売り場へ。カウンターの兄ちゃんがストリートファイターみたいなゲームで遊んでいた。仕事中だろうが…。日本のゲームは韓国でも人気なんだなと妙に納得しつつソウル駅へ。 ソウル駅へ到着。目的の列車の時間まで中途半端に時間が空いたが、ソウル市内を散策するほどの時間はない。イングランド×ブラジル戦を観戦しつつ時間を潰していたら、女性が笑顔で何かを手渡してきた。宗教のパンフレットらしい。スタジアムや光州駅近辺でもパンフレットやカセットテープを配っている人は多かった。 改札の時間が来てムグンファ号に乗車。日本と違い、韓国国鉄の改札は約15分前から列車毎に行われる。光州駅までは約4時間半。長い。とりあえず寝る。時々目が覚めると車内販売が回ってくる。言葉はもちろん何を売っているのかもよくわからない。で、また寝る。また目が覚める。到着した駅を空港でもらった路線図で確認する。まだまだ先じゃないかよ…。で、また寝る。 21時を過ぎ、ようやく光州駅が近づいてきた。車内では韓国のポップスらしき音楽が流れていたのだが、到着間際に流れたのは"Stop the Season in the Sun〜♪"という懐かしの曲。韓国語のカバーだった。日本の曲を流すのは禁止のはずだが、カバーはOKなんだろうか。韓国語のシーズン・イン・ザ・サンはなかなか味わい深い。自宅最寄駅から16時間以上を経て、ようやく光州駅到着。 地図を頼りに予約していた宿へ向かう。インターネットで予約した宿が行ってみたらラブホテルだったという話も聞いていたので覚悟はしていたが、幸い部屋のベッドは丸くなかった。宿のおばさんがサービスだと言ってポカリスエットを持ってきてくれた。長旅の後だけに小さな親切が身に染みる。 適当にテレビのチャンネルを回すとポケモンらしき日本のアニメを放送していた。さらに回すとなぜか五木ひろしの演歌が流れたが、それがNHKの衛星放送であることに気付く。韓国ではよほどの安い宿でなければ日本の衛星放送が視聴可能だ。とりあえずイングランド×ブラジル戦を観ながら横になる。 なお、僕が宿泊した宿はいわゆる韓式旅館らしいが、洗面道具やドライヤーはちゃんと完備されていた。もっと安い宿だとわからないが。 6/22(土)〜23(日) 9時半頃目覚めたら、他の部屋の客は既にほとんど出払っていた。10時頃チェックアウトする時、一家総出で見送ってくれた。おばさんがまたポカリスエットをくれた。ワールドカップスタジアムに行くと言うと、光州の観光地図を手渡される。ハングルで書かれた地図をもらっても読めないのだが、もちろんそんなことは表に出してはいけない。とにかく温かさは伝わった。カムサハシミダくらいしかお礼の言葉が言えないのがもどかしい。 とりあえずポカリスエットを飲みながら光州駅へ向かう。スタジアムへ向かう前にお土産でも買おうかなと駅前でぶらぶらしていたら、すかさずボランティアの若い男性が話し掛けてきた。日本語ができる年配の男性のところへ導かれる。「すぐにスタジアムへ向かいますか?」と聞かれたので、いいえと答えたら「12時に無料のシャトルバスが出るので、それまで待合室でゆっくりしていてください」と言われた。土産物屋がないか聞こうと思っていたのだが、何だかとりつく暇もない感じだ。釈然としなかったがとりあえず椅子に腰掛けた。さてどうしよう。 と、ここで石井さんご夫妻に発見される。まさか会えるとは思っていなかったので驚いた。この日は2001年のマリノスのユニフォーム着ていたのだが、着ていて正解だった。さらに、maliciaメンバーのそばで観戦しているという男性が話し掛けてきた。旅費を浮かしつつ韓国に滞在しているという彼は、この日のチケットが余っているので売ろうとしていた。彼と別れた直後、別の日本人男性がチケットありませんかと言ってきた。慌てて彼を探すが見つからず。 この日のことは石井さんが詳しく書かれているので省略(手抜きですみません)。一言、これだけは書いておきたい。前日韓国らしいものを何も食べていなかった僕だが、おかげで豚カルビを味わうことができた。本当に美味かったです。 タクシーでスタジアムへ向かう。運転手さんは日本に行ったことがあるそうで、かなり日本語ができる方だった。タクシーの車内からあちこちにシャトルバス乗り場が見える。乗り場によって行き先が違うんですかね、いや同じじゃないの、という話をしていたのだが、本当に行き先が別だったのを知るのは試合後のこと。 記念撮影をしていると、すっかりお馴染みになった赤いTシャツを赤い悪魔の人から渡された。もらったTシャツは刺繍入りのものがあったりと型はばらばら。色も微妙に違う。どうやらとにかく赤いTシャツを買い集めて突貫作業でプリントを入れたようだが、この熱意に触れると韓国を応援したいと素直に思った。まず合流は不可能だろうと思いつつ石井さんご夫妻とは別れる。 実は試合のことはよく覚えていない。あれよあれよと言う間に0-0のままPK戦に突入し、終わってみたら韓国が準決勝進出を決めていたという感じだ。前にいた男性が「このまま行っちゃいそうですね」話し掛けてきた。彼に頼まれ、真っ赤なスタンドをバックに記念撮影。僕の周りはなぜか日本人ばかりで、スペインを応援する人が多かったように見受けられる。彼も然りだが、どうやら感化されたか(笑) つい余韻に浸っていたためすっかり出遅れた。バス待ちの列に並ぼうとするが、どこが最後尾なのかよくわからない。列はさっぱり進まず。乗車予定の列車の時間が迫っているがお手上げだ。スタジアムそばの高層住宅のベランダで、多数の韓国国旗が振られているのを眺めつつ、ひたすら列が進むのを待つ。 ところが、ようやく乗車したバスは高速バスターミナル行きだった。降りてからタクシーに乗ろうかと思ったが、発車時刻まで5分しかない。松汀里駅は光州市の西端にある。あきらめて高速バスで移動することにした。帰国後に知ったのだが、この日韓国国鉄は発車時刻を30分遅らせていた。また、僕が乗車する予定だった松汀里駅へ向かうシャトルバスもあったらしいのだが、後の祭りである。こうして僕は韓国国鉄が誇るセマウル号には乗れなかった。 21:00発のソウル行き優等高速バスのチケットを購入。乗車口の上に表示されている時刻はなぜか大幅に遅れている。そこに「マリノスサポーターの方ですか?」と二人連れの日本人女性が話し掛けてきた。彼女たちによると、道路混雑のために大幅にバスが遅れているとのこと。表示されている時刻は、現在時刻ではなく発車予定時刻だったのだ。痺れを切らした乗客の対応に苦慮する職員。やがて、彼女たちが乗車するバスが到着して別れる。僕が乗車したバスは、定刻から40分ほど遅れてようやく発車した。ちなみに、途中立ち寄ったサービスエリアの雰囲気は、日本のそれと全く同じだった。 深夜2時近くにソウルのバスターミナルへ到着。宿を探すには中途半端な時間だ。韓国人、日本人を問わず寝ている人多数。警察官が巡回していたが、追い出しはしないらしい。結局、僕も5:30発の仁川国際空港行きのバスをその場で待つことにした。24時間営業の麺店を見つけて軽く食事。後続のバスの乗客が次々と到着する中、僕も仮眠を取ろうとするが結局眠れなかった。本を読みながら始発のバスを待つ。始発バスの発車時刻が近づくと、警察官は寝ている人たちを起こして回っていた。 11:30の便には早すぎるが、仁川国際空港へ移動。アシアナ航空のカウンター職員、FIFAオフィシャルショップの店員、搭乗口の空港職員は皆赤いTシャツを着ていた。免税店を物色しつつOZ104便を待っていると、光州駅で出会った彼と再会した。彼は準決勝のチケットも持っていたが、スペイン敗退で興味を失い、チケットを売って帰国することにしたらしい。彼は判定に憤っていた。どう思いますかと彼は言う。僕は言葉につまった。 移動ばかりで疲れたけど、僕にとっては楽しい旅だった。彼にとっては残念ながら苦い旅だったのだろう。感じ方は人それぞれだ。やがて、話題はJリーグに移った。俊輔の移籍の件はどうなっているんですかね。再開が待ち遠しいですね。本当だねと僕は答えた。この点だけは、僕と彼の思いは一致していた。 今度はゆっくりと、韓国を旅したいものだ。 |