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置いてきぼり
石井和裕 6月9日

不思議な、ふわふわとした夢の中のような90分間だった。自分たちの配布した日の丸のボードがワールドカップのスタンドを埋め、選手達が自信満々でワールドカップのフィールドを駆け、最後まで負ける気配のないゲーム運び。
「これってワールドカップなの?」
そう思ってしまうほど、かつて自分の中にあった遠くて遠くて届くことが決してない世界最高の大会・ワールドカップは、まさに此処にあって、しかも誰も臆することがないのだ。ゴールは驚きだった。あまりに見事なパス回しで、オフサイドではないか?と、副審を確認してから歓喜が弾けた。しかも、そのシュートはゆっくりとしたループシュートに見え、ボールがネットを揺らすまではスローモーションのようだった。しかしビデオで見れば、シュートは鋭い弾道だった。時間からも置き去りにされていた。

スタンドに着けば、すぐそばに植田朝日君がいた。
「久しぶりに一緒に近くで闘おうよ!」
そう声がかかった。その周りには、ハレルヤのリーダーだった和田君、J連というよりシーガルの松下君、日産サポーターの大先輩で雑誌編集者の森さんもいた。久しぶりに、本当に久しぶりに10年前モードの応援をした。得点してから、決して負けるわけがない安定した試合運びを眺めながら、ワールドカップが来ることなんて想像もできなかった昔のスタンド風景をちょっぴり思い出した。

         
    (左)最終誘導確認をする小机駅のスタッフ。
    (右)公園には怪しいインチキグッズ売りが多数出没。ムードを盛り上げていた。

         
    (左)ロシア美女に囲まれた大ちゃん。
    (右)ロシアサポーターに囲まれた大ちゃん。

         
    (左)ファミリーマートもスタッフはユニフォーム姿。
    (右)日本サポーター協会との共同作業で日の丸ボードを2万枚配布した。

         
    (左)密かに街頭で売っていた1,000円のマフラー。ワールドカップが怪しげ。
    (右)周辺マンションのベランダにも横断幕と旗降る人の姿が。

         
    (左)選手入場。
    (右)一斉に日の丸ボードが掲げられた。

    
    (左)最も感動的なシーンは試合後のスタジアム外に待っていた。
       スタジアムを出て駅に向かうサポーター達を見送るボランティアの人たちは
       歓声を上げて次々に出てくるサポーターとハイタッチ。共に喜びを分かち合った。
       彼らも勝利の立て役者だ。