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刺殺事件もあったりと、闘う男ばかりの印象のセリエAだが、実際はちょっと違う。サッカーにすべてを賭けてしまっているサポーターなどはほんの一部の層。バックスタンドでは、孫を連れたおじいちゃんなど、生活に密着した和やかな風景が日常のようだ。しかし、皆、目が肥えているためプレーには注文が多い。 その日ミスを続出していたローマのミハイロビッチは途中からは、ボールを持つだけで味方サポーターからもブーイングの対象になった。地元なのに。しかし、その日一番の拍手が起きたのは、そのブーイング対象だった彼ミハイロビッチが、終盤に美しいセンターリングを上げたときだった。その素晴らしい弾道に、その後のシュートはどうでも良かったのだ。さらに、もっとも感心したのは、相手チームのスクウラビーがすごいダイビングヘッドでゴールしたとき。スタジアムは無言だけれど大きな拍手に包まれた。悔しけれど、良いプレーはやはり評価すべきということだろう。 日本では、『相手チームがボールを持ったらブーイング』というのを、サッカーの常識として布教しているサポーターもいるが、それは大きな誤解だ。相手チームにボールが渡ったとたんのブーイングは、じつはボールを奪われた味方チームのプレーにむけて放たれているのが大半だ。あきれかえるほどのパスミスには、最大級のブーイングが待っている。 テレビでは以外とわからないことが多い、と実感する観戦であった。 石井和裕
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