malicia witness 2階の目線2007 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
J1リーグ 07-08シーズン 3月10日 偽横浜 三ツ沢球技場 試合開始直後にカズがロングシュート。この一撃でゲームの主導権は決まった。本来の展開とは違う試合展開を許したのは、トリコロールのチーム力の弱さだ。試合の中でも、試合前のアップでも、ピッチに近い三ツ沢ならば、選手の実力差が明確にあることは誰でもわかる。そして、トリコロールの選手達に手抜きは一切なかった。乾や山瀬のドリブルは偽横浜を翻弄した。しかし、それでも勝てない。いや引き分けすらできない。そして、この負け方は、何度も繰り返し見てきた横浜の伝統でもあった。 「ダービーは意識しない。」 早野監督も選手達も、インタビューでそう強調した。普通の一戦だと。もし普通の一戦であればトリコロールは普通にやれば良い。そして初昇格の相手との初対戦なのであれば、トリコロールは立ち上がりにガツンとイッパツやれば良い。しかし、トリコロールが選んだのは受け身のサッカーだった。第一節では甲府相手に素晴らしい立ち上がりを見せることができたのにも関わらずだ。 そして失点。 失点で心に火がついたのか、「ダービーは意識しない」と語っていた選手達が、一転して前へ前へと突進する。引いて守る偽横浜陣にトリコロールのユニフォームが殺到する。ゴール前の狭いエリアにたくさんの人。パスは繋がらず、ドリブルはできず、ミドルシュートのコースもない。興奮するスタンドは、その状況が見えず 「前、動け!!」 「もっと前だよ!!」 「攻めろ!!」 と、煽る。フィールド上もスタンドも、すっかり我を失っている。そして、ピッチ上でそれを修正できるまでには、かなりの時間を要した。ベンチも、選手のコントロールができなかった。ただただ前へ。ゴール前に敵も味方も人数をつぎ込んだだけに過ぎない。やっと主導権を握ってサイドで崩しができ始めたのは、前半も終了間際。 岡田主審のジャッジは、ここ数年、対話型だ。試合の流れ、状況を見ながらコントロールしていく。後半に入り、苦しくなった偽横浜は、守備の出足が追いつかず、苦し紛れのファールが増える。 「わざと、怒ったふりをすれば良いんだよ。そうしたら、岡田さんは『荒れるとマズい』と思ってカードを出すから。」 そんなマリーシアに気づく選手はいなかった。ただ、猛然とアタックを繰り返す。そして、逆に、瞬間瞬間は優位に立ちながらも、競り合いで手を使って反則し、自ら攻撃の連続性を止めてしまうトリコロールのもったいなさ。 トリコロールは時間を無駄にした。 前半の終わりから後半の立ち上がりにかけての攻撃を続けていれば、少なくとも勝つことはできたはずだ。しかし、自らの愚行で時間を浪費したのだ。これは難しい問題だ。スタンドから見ればわかるように、選手個々には全力を尽くしている。 今日のポイント ● 「鈴木の有り難みがわかる」という低次元の戦術。 ● この状態では役に立たない「ク」。 ● 入れ込み過ぎが見えた哲也。 ● 救いは乾のドリブルと久保放出が正しいことがわかったこと。 ● バックスタンドの中央で仕切ったためギュウギュウのスタンド。 ● バックスタンド緩衝帯前のフィールドで踊っていた偽横浜のキャラクター着ぐるみ。中の人は城らしい。 今日の査定
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