| malicia witness 2階の目線2007 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| J1リーグ 07-08シーズン 4月14日 ジュビロ磐田 ヤマハスタジアム 全てをなかったことにしたかった。磐田駅から浜松駅に移動し、寿司屋に飛び込んでやけ食いする。会話は弾まないが、寿司は食う。それは言い訳作りだ。 「鰻と寿司を食べに浜松まで行ってきた。」 そう、月曜日に勤め先で言うためだ。更に帰宅後に食べるために白焼きを買う。畜生、呑んでやる。 試合を終え、重い足取りでゴール裏にやってきた選手たちを迎えたのは沈黙だった。今日の90分間は重たい。中には 「お前ら、ぜんぜん勝負していないじゃないか!」 という声も混じってはいたが、現実が厳しいのは誰もが分かっている。それを解決するのは選手たちだということも、みんな理解してきた。だとしても、あまりにベンチの策は非情だ。 活躍した若手を連続起用するというのは、ほぼセオリーとなっている。しかし、それができない。斉藤の出番は最後までなかった。サイドからのクロスが効果的でないことをベンチが嘆くのはよくわかる。太田のドリブルを止めたいのもよくわかる。そこで打った手は田中裕介の前に小宮山を固定するという手段だ。なんと単純な発想なのだろう。 早野は自ら左サイドに蓋をした。 前後の動きも左右の自由も失った田中裕介と小宮山。硬直化したトリコロールの間隙を縫って、磐田は、さらにゲームの支配を強める。運動量の落ちたトリコロールは瞬発力も判断力も創造性までをも失う。「乾が自信を失っているので遠征メンバーから外した」という新聞記事が掲載された。それは早野のリークだろう。彼には試したいことがあったのだから。 序盤の坂田の突破は光明を見せた。左サイドから切り込んで角度のないところからのシュートは枠を捉える。その坂田も、後半にはスピードを欠き競り合いに負ける。 「ここで頑張れよ!」 しかし、明らかに疲れてキレを失っているのは明白だ。 前半終了間際に「ここへ出せ!」とスペースを指差しながら自らが走らずボールだけが点々とした。フリーでのシュートは余裕を持って左脚。後半には、自らの目の前、右側を味方が裏へ抜け出し、パスさえ出れば1点と思われた瞬間に切り返し、左へボールを振り出した。この大島のプレーも疲れによる判断力の低下、なのかは判断に困るが、全ての選手に覇気がなかったことは事実だ。 守備で勝ちを拾ってきた。しかし、この試合では生命線の前線守備が機能しない。囲むことはない。奪いにいくことはない。ただ、なんとなく前に立ってコースを消しているかのような動きをするだけ。だから、簡単にパスを回される。ボールはフィールドを大きく動く。ワンテンポ遅れて追いかけるトリコロールは疲労する。焦りが加わり、後半は中距離から無理な体勢でシュートを放つばかり。全てが悪循環にはまっている。 帰りの会話は弾むはずがない。 「きっと早野のことだから、左の中盤で小宮山の能力を試してみたかった、とかいうことなんだろ。」 「試すなら練習で試してくれよ。」 「せいぜいサテライトでやってくれ。」 新幹線の中でコメントが携帯に表示される。 「小宮山は一週間前から二列目で試したいと考えていて」 みなで嘆く。 「そんな素人の予想通りのコメント出すなよ。」 「オレ的には、もう早野は終わりだな。」 「選手は疲れているよ。それを頑張り切れって言ったって無理があるよ。少しは監督が助ける方法を考えてあげないとさぁ。」 あまりに重い。 「もう、このカードはエコパではやってもらえないのかなぁ。」 空席の目立つスタジアムで、私たちは言葉を失った。あの脱力感は「なかったこと」にはできない重さがある。今でも心に重みが残っている。 今日のポイント ●「鈴木ハンド」を抗議した鈴木秀人。面白かった。 ● 西、前田、カレン、上田、田中が不在の磐田に完敗。 ● 教科書のような中山のオフザボールの動き。 ● かなりおまけしてくれた家本主審。 今日の査定
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