| malicia witness 2階の目線2007 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| J1リーグ 07-08シーズン 6月16日 清水エスパルス 日本平スタジアム 吉田は出場停止、大島は腰痛で欠場。今季の功労者二人を欠く中、アウェイ日本平での難敵清水戦を迎える。大島に代わり陽介が入り、タイプが似た坂田とツートップを組む。吉田の位置には狩野。そして右サイドバックには那須。 監督の辞書に「適材適所」という言葉がない現在、出た選手が出たポジションで頑張ってもらうしかない。左サイドバックで起用されて以来、槍玉に上がり続ける那須。ここでちょっと思い出してみる。昨季終盤、水沼監督は勇蔵を右サイドバックで起用した。さすがに最初はぎこちなかったが、徐々に右サイドバックらしい動きを身につけていった。最終的には裕介が台頭して右サイドバックに収まったが。 開始早々、那須がエリア内まで切れ込む。あまりにも緩いクロス(シュート?)は清水GK西部に楽々キャッチされたが、このシーンに両端まで埋まったビジター席は沸いた。その直後の前半5分だった。勇蔵が接触プレーで痛んでいる。軽い脳震盪なのかなかなか立ち上がらない。ここは松田だろうという声が飛ぶ。担架が入ったが、何とか自力で立ち上がった。今から思えばこれは伏線だった。 この日の那須は、右サイドバックという自らに与えられた役割を体現する姿勢が感じられた。しかし、いい形で上がりボールを要求してもサイドチェンジが送られないことも多かった。繰り返し上がることにより、右サイドバックとしてチーム内で信頼を得ていくしかない。 もっとも、那須が積極的に上がれた理由は、K林さんが言うように清水がほぼサイドを捨てていたことによる。このところ勝ち星に恵まれず弱気になっているのか、ロングボールを多用し清水らしい躍動感がない。前半の押し込まれた時間帯も失点の予感はしなかった。前節の千葉ほどではないものの、怖さがない。何より、代表戦で負傷したチョ・ジェジンを先発から外したのが大きい。 怖さがないのは横浜も同じ。吉田と大島を欠いた影響は目に見えて表れた。吉田と比較すると運動量の少なさが際立つ狩野。高さのないツートップにロングボールを上げて、ボールが収まるはずがない。前半唯一の決定機と言っていい15分、小宮山のクロスを陽介がヘッドで叩きつけ、バーを越えた。梅雨らしからぬ暑さの中、淡々と前半を終える。 しかし、いくら怖くないといってもフリーにしたらやられる。後半17分、CKから岡崎にヘッドで決められた。またしてもセットプレー。直後の後半19分にマイク投入。高さが必要なのだから、妥当な交替だ。しかし後半25分、ターゲットとして投入したマイクの足元にボールが入る。GKと一対一…だったのだが足をもつれさせてシュートは打てず。素人じゃないだろうおい。頭を抱えるビジター席。 その後の後半70分、清水は藤本を下げる。同時に横浜は精彩を欠く狩野を下げ、隼磨を投入。守備固めには早い時間だが、この日の藤本は不調気味だった。清水が攻撃の形を作れなかった一因である。横浜としては大いに助けられたのだが…。 後半29分、前半にイエローをもらっていた勇蔵が2枚目のイエローをもらい退場。実はこの前に、勇蔵はプレーが止まったシーンでボールを大きく蹴り出していた。注意で済んだが、本来ならばこの時点で退場である。前半早々に痛んで以降、勇蔵の動きは怪しかった。勇蔵の気持ちを買ったのかもしれないが、退場は時間の問題だったと言える。ならばなぜ退場する前に手を打たない。この煽りで、右サイドバックの感触を掴みつつあった那須は、残り15分はセンターバックの動きを求められるはめになる。さすがに那須に罵声を飛ばすのは気の毒に思える。 勇蔵退場後に清水はフェルナンジーニョも下げる。10人の横浜相手に畳み掛ける気はないようだ。一方の横浜が、残り5分で最後に切ったカードは裕介。小宮山の前に裕介を置く。あの忌まわしい磐田戦で、裕介の前に小宮山を置いて右サイドを塞いでしまったときとは逆の形だ。報道ではサイドバック4人の「奇策」と書かれていたが、これが何の「策」なのか教えてほしい。 しかし、結果的には交替で入ったマイク、隼磨、裕介が同点に絡んだのだから、サッカーはわからない。隼磨がクロスを上げ、マイクが競り、裕介が混戦で足を伸ばす。ビジター席からは何が起きているのかわからなかったが、主審がゴールを告げた。後半42分。ビジター席が総立ちになった。直後の発表では裕介のゴールだったが、その後清水DFのクリアがGK西部に当たったことによるオウンゴールと判明した。なんて結果オーライな采配だ。が、嬉しいものは嬉しい。清水は慌ててチョ・ジェジンを投入するが、もう遅い。 清水にとってはホームで負けに等しいドロー。横浜にとってはナビスコ予選とは逆に追いついてのドローだ。最後まで気持ちを切らさずドローに持ち込んだことは大きいし、選手の頑張りは評価すべきだが、満足はしていないししてほしくない。勝てた試合だ。それでも横浜サポーターの顔は一様に安堵に包まれていた。 勇蔵の退場により、次節のホーム三ツ沢でのガンバ戦の選手起用が注目される。松田待望論が俄然盛り上がるが、那須をセンターに回すという選択肢もあり得る。個人的には、サイドバックならサイドバックという一貫性がほしい。那須は器用な選手ではないが、岡田体制時に守備専任ボランチとして花開いたように、一つの役割を愚直にこなすことには長けているからである。 ガンバ戦も出る選手は出るポジションで頑張れ。それしかない。 今日のポイント ●一度命拾いしたのに結局退場した勇蔵。頭冷やせ。 ●勇蔵退場で試合中にコンバートされた那須。頑張れ。 ●やっぱり決めてほしかった陽介。頑張れ。 ●やっぱり決めてほしかったマイク。頑張れ。 ●今日こそMVPは哲也だろう。 今日の査定
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