malicia witness 2階の目線2005
J1リーグ 05-06シーズン

5月15日 浦和レッズ  日産スタジアム

今から、たった2年前のことだ。岡田監督を迎えたトリコロールは、最初のステージで優勝した。そして、あのロスタイムの大逆転勝利で完全優勝を遂げた。今から、たった半年前のことだ。前年チャンピオンのトリコロールは満身創痍だった。ゴールゲッタ不在のチャンピオンシップを河合の一発で勝った。

岡田マリノスは勝負強い。そう、誰もが思っていた。

あの、ステージ優勝を決めた満員の神戸戦でスタジアムは変身した。耳をつんざく手拍子とゴール裏から始まる応援歌が波長を合わせて、ゴールを呼び込んだ。そして、次のステージの厳しい試合も、手拍子と応援歌のハーモニーは、窮地を救うゴールを呼び込むかのように屋根に反響してきた。1点差でのリードを許した終盤に、その音響は一段と音量を増して、僕らのホームを、それは、まだ完成形にはほど遠いけれど、それでも僕らのチームの躍動感と一体だった。

そういうスタンドは、一度終わりを告げたのだ。

こんなスタンドは久しぶりだ。おそらく、時計の針を3年分も逆回りしなければ、今日のムードは再発見することはできない。押しに押していたゲームに、思いがけない失点。「さぁ反撃だ!」とテンションをあげるスタンド。だが、そこまでだ。そこまでで、すばらしいトリコロールの勝者のメンタリティとシンクロするスタンドは一度終わりを告げた。

「チームを勝たせるんだ。」
「サポーターが諦めてどうする。」

反撃の狼煙を上げる応援歌のテンションがあがるほど、フィールドの選手との距離を感じるようになる。フリーキックのキッカーは、ゆっくりと時間を使い、交代選手は最短距離でフィールド外に去るのではなく、サイドにボールを預ければ「お任せ」とばかりに傍観者となる。応援歌に手をたたけば叩くほど、声を張り上げれば張り上げるほど、フィールドとのギャップが大きくなる。

だから、スタンドは虚しい心の穴のように、背中へと風を突き通して静かになっていったのだ。がむしゃらに反撃する気配は感じられず、体の動きはロスタイムを刻む時計の針よりも、小さく、か弱く・・・彼らは何を考えていたのだろうか。
「強気なら良いよ。」
「何を怖がっているんだ。」
「下げるな!」
「いいじゃないか、勝負してみろよ。」
プレーするのはフィールドの選手だが、自問自答するように声を出す。ここで1点を奪うのと、リーグ終盤に勝ち点3差を詰めるのと、どちらが楽だというのだ。そのような質問に答えは決まっている。だが、苦難を選び、やるべきことを先送りし、さらに自分達の首を絞める。もはや、勝ち点差を追いつくためには最短で何試合が必要なのかを、すぐに数字を言うこともできない。

「日本のシャルケ」浦和レッズは強かったのか?

いや、そうではない。この試合はトリコロールに与えられた最後の言い訳付きの試合だったのだ。与えられた言い訳は、おつりも出さずに、しっかりと使ったわけだ。声には出していない。だが、「僕たち疲れているんです」というパフォーマンスは、トラックを隔てた向こうのスタンドまで、しっかりと伝わった。

試合後のスタンドは、不思議な光景だった。ただ疲れた表情で手を挙げる選手達を拍手が迎える。だが、その拍手は5万2千人を招き入れたスタンドの拍手にしては、あまりに脆弱な音。かといってブーイングは、ほとんど聞こえるわけでない。

「言われるうちが華、って昔の人は良く言ったね。」
そんな言葉が聞こえてきた。

16時に試合が終わり、通じているはずだった心の支えを失ったトリコロールのサポーターは、うつろな目で新横浜をさまよう。そして1時間半、「勝負する取り組み姿勢の問題」「ボランチの運動量のこと」「広島戦との違い」などをビールを飲むのと入れ違いに体内から吐き出し、地下の店から地上に出ると、まだ空はかすかに明るい。西から太陽が昇るまで飲み明かしたか朝のような気怠さに包まれて、私たちは帰っていく。



今日のポイント

●前半唯一の決定的ピンチはノーマークに見えたアルパイ。
 だが内舘が追いつき競り合ってクリア。
 しかもゴールキックだから助かる。
●サイドはお任せ。フォロー無く一人で縦に攻めれば、

 相手が2人が寄せてくるのは当たり前。
●ハユマは自分の前のスペースが空いているのを察知し

 パスを出そうとしたが、そこに走り込むはずの上野は、
 前ではなく、後ろに走ってハユマの後ろでボールを要求した。
●序盤の攻勢は浦和の応援をかき消したホームの声援。
●久保登場で大混乱に陥った前線のポジショニング。


今日の査定

石井和裕
うれしさに涙を流したり、悲しさに涙を浮かべたりすることは珍しいことではない。だが、この試合の終了間際に私は泣いた。涙を流してわんわんと子供のように泣き叫んでしまった。こんなに悲しい試合を三連覇を狙うシーズンで見るという準備がなかった。
山瀬の飛び出し
200
山瀬のドリブル
300
山瀬のコーナーキック
200
河合、松田、中沢の気合い十分な守備
200
哲也の判断力
100
選手紹介内舘への拍手
100
思い出せないがクロスバーに3つ当たった気がする
500
失点後
-2000
-300

白火

今シーズン、何度聞かされただろうか。「勝てる試合で勝てない」、と。それであれば、勝つべき試合で勝てるはずがない。

50,000入った日産スタジアム
1000
試合前にゴール裏でゴタゴタ? 
-500
孤軍奮闘も、疲れが隠せない両翼
1000
責められない哲也               
300
決して悪くなかった那須
200
ブーイングにも臆せず堂々のプレーだった山瀬
500
すべてを打ち消す失点後の消極的プレー    
-1500
1000

stan

前半に得点出来なかった事が全て。アウェーでは3倍返しで御願いします。

サカタのタネ貰えず
-100
5万人越え 
300
ゴール裏、いつもと違ってた?
-100
山瀬             
500
クロスバー
-500
雷雨
-100
久保への期待感
300
アンラッキーなゴール
-100
上野…。
-300
3バック
500
恐さの消えた浦和の攻め
-300
そんな浦和に負けた
-500
片山主審
100
13連戦お疲れ様
1000
700

今野隆之

「またここへ帰ってきたい」というのは口だけだったのだろう。アジアへの思いはこの程度だったのだろう。いっそのこと、J2のようにずっと週二試合だったらよかったね。連戦を言い訳にし続けられるんだから。勝負強さがなくなった? それは勝負をした場合の話。

相変わらずフォローもなく、最も動いたドゥトラと隼磨
1000
山瀬兄は期待大、こうなりゃ兄弟でレギュラーを狙え 
500
おじいちゃんが囲碁を打っているようだった上野
-1500
亡くなったとは知らなかったジョー今城さん、散々文句言ってごめんなさい
2000
2000

奥田幸一郎

決まるはずのシュートが外れ、ワンチャンスをモノにされる。年に数回なら仕方ない。でも、今季はあまりにも多すぎる。

大入り                      
1000
前半はよかったが・・・
500
今季初めて久保と山瀬を見る
1000
啓太にフリーでミドル打たれたのが全て
500
同じことの繰り返し
-1000
合  計
1000

なかむ〜

あえて厳しいことを言う。疲れていようが、気落ちしていようが、5万人の前で無様な闘いをしているようでは、今年取れなかったものは永遠に手が届かないよ。

久々にサッカー観戦できた                      
2500
合  計
2500





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