| malicia witness 2階の目線2005 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| J1リーグ 05-06シーズン 7月17日 東京 味の素スタジアム 「なんで引くんだ!前から!!」 「プレッシャーかけろ!!」 自らのマークの曖昧さで失点した後、それまでの圧倒が嘘のように、ずるずると後ろに下がる。ここ数試合の好ゲームでわかるように、このチームの運命を左右するのは那須と上野だ。彼らが弱気になっては、勝負にはならないのだ。山瀬はトップと近い位置でプレーする。大橋はサイドのプレーで開眼した。となれば、大島がジャーンに勝ち、山崎が裏を狙ってガスのラインを混乱させ、中央のスペースを那須と上野が制圧することが勝ちへの条件だ。山崎は「何も足さない、何も引かない」という状態だったが、立ち上がりの中盤は完全に制していた。なのに、たった一つの失点で、何を恐れているのだ。 後半の立ち上がりも、悪くない攻勢だった。だが、弾丸シュートのノリオのフリーキックを、体一つ分も壁が逃げては哲也も止めることは出来ない。 ボールを奪う位置が低い。前からプレッシャーをたまにかければ、ボールは奪えるのに、それができない。奪っても中央に出来るぽっかりと口をあけた穴。サイドだけで攻めるから、パスの出しどころがなく囲まれて奪われる。 こんなチームに負けるな。 試合前に「Hop Step Champ !」というビデオを何回も流していたが、ガスの本音は「Hop Step 残留!」。何が何でも勝ち点が欲しいためか時間が進むにつれてラインが下がり始める。 「今、チャンスだぞ!!」 「前から行け!ガスは下がってるぞ!!」 「行け!ガスはビビってるって!!」 「苦しいけど、今、勝負しないでいつするんだ!!」 1失点してから75分まで、那須を下げようが久保を出そうが、トリコロールは何もしない腰抜けサッカーをしていた。劣勢になれば、セルフジャッジと手を使ったファールのオンパレード。責任回避の無駄なパスを連発。だが、そんな時間は終わった。やっと攻勢に出る。チャンスを作り、怒濤の攻め。 3失点目、4失点目、それが何だというのだ。1失点目も2失点目もミス。3失点目と4失点目は覚悟の上での前がかりだ。問題なのは、闘わずして無得点ということだ。ゴール裏中央部は、懸命にコールを続けた。4失点目のとき、選手の動きが止まった。ゴール裏も、ついに止まった。だが、両サイド、そこは、普段は座っていて跳ねたりはしないエリア、そこから、何カ所も自然にコールが始まった。 「エッフッマリノス!!!エッフッマリノス!!!エッフッマリノス!!!エッフッマリノス!!!エッフッマリノス!!!エッフッマリノス!!!エッフッマリノス!!!」 一瞬の遅れでゴール裏中央もコールを始める。途中で試合を投げたのはドゥトラだけ。中沢はドリブル突破で何人も抜き、松田はゴール前で勝負する。 松田は、すでに次を見ていた。試合終了後に、いち早くゴール裏スタンド前に看板を超えてやってくる。そして、顔を上げ、ブーイングするスタンドを見つめる。 「この試合はダメだった。だが、次は見てくれ。俺は次の試合で結果を出す。」 そう、語っているかのような姿勢、そして顔つきだった。だらだらとうなだれてやってくる選手達を急ぐように促すが、彼らは、なかなか追いつかない。もう、しかたない、と、半分くらいの選手が列に入ったときに、松田は深く頭を下げてメインスタンドの方へ先に歩みを始めた。 「松田!お前は最後まで良くやった!男らしかったぞ!」 思わず声が出た。 今日のポイント ●リスクを背負って攻めに出た結果の3点目と4点目はしかたない。 ● 出て来ていきなり空中諸手突き。フェアなフィジカルコンタクトを する勇気がない久保。これでは限界がある。 ● 何本も決定的な場面を防いだ哲也。失点の責任は無し。 ●マグロンを補強ことでもわかる重要な中盤の勝負。 ● 大差だったが、見苦しいファールで警告を受けるような 自暴自棄が見られなかった。 ●1点目も2点目も、こちらのミスが原因。 むしろ問題は無得点だということ。 今日の査定
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