malicia witness 2階の目線2005
J1リーグ 05-06シーズン

10月22日 アルビレックス新潟  新潟スタジアム

試合が始まり10分くらいが経ったとき、スタジアムのムードに気が付く。
「これは、そうとうナーバスになっているな。」
「入替戦圏と勝ち点3差だからな。」
ぴりぴりとしたムード。開門後に降り始めた豪雨は上がったものの、立ちこめた日本海岸の冷たい空気は、新潟の前途、それはトリコロールの強さの幻想に怯えている。

そんな緊張感が張りつめたムードを悟ったドゥトラは、軽い接触で大きく倒れて反則をもらう。
「笑っちゃうな。もらいにいって、まんまとファール。」
スタジアムにこだまするブーイング。スタンドの入りは昨年よりも悪い。だが、緊迫感は今年の方が上回る。思えば、昨年は「胸を借りる」というスタジアムナビゲーターのアナウンスすらあった。すでに今年は対等。だが横浜ホームでの大敗が、この試合の緊張感を一層高めているのだろう。なんでもない接触プレーに「ファールだろ!」というブーイングとため息が交錯する。新潟の選手は焦りにミスを連発する。
重たいムードのスタジアムで、ドゥトラが伸び伸びと左サイドを縦に駆け上がっていく。

鈴木慎吾すら攻め上がってこない。

絶対に負けたくない闘いは、反町監督のモットーに反する。だが、それでも、ガチガチの闘いを挑まなければならない、それが残留争いだ。攻撃は、前にポジションを取る3人のブラジル人選手に任されている。

「これは、珍しく負ける気がしない試合だ。」
ふと誰かが漏らす。
「いや、そんなことは、もう言わないぞ。」
「そういうことは思わないことにするんだ。」
「勝てる相手でも、一発で勝負が決まってしまうのが残留争いじゃないか。」
河合のヘディングシュートがゴールライン上で跳ね返される、紙一重。

勝負は、ガチガチの25分の間に決着を付けるべきだった。
「付け!」
「追ってけ!!」
「追い出せ!」
「良し!!」
だが、ボールはゴールに向かって飛んでくる。右のポストに当たる。助かったか、と思ったのは瞬間。左のポストに当たったボールはゴールの中を転々とする。これには呆然とする。
「奇麗すぎる。」
「ほら、何があるかわからないんだ。」
「まだまだ時間があるぞ!」
コールで反撃を促す。前節の劇的な同点の鮮明な映像は、まだ私たちの脳裏にある。

後半が始まり、木寺がファンブル。トリコロールの波状攻撃が始まる。
「ここで決めちまえ!」
「撃て!!」
そして木寺が、またファンブル。
早くも大島と山瀬が投入され、この攻勢で同点に追いつくつもりだ。混戦から大島が振り向き様。至近距離で木寺が手を出して止める。決定機を逃す。
「なんで止めるんだ!!!」
「惜しい!どんどん行け!」
左で繋いで山瀬がゴール前中央の大島にパス。前へ猛然とダッシュする山瀬につられてディフェンダー3人が山瀬に寄る。肝心の大島がノーマーク。反転して、そのままの回転で左脚を振り抜いたシュートはフィットしない。
「なぁあああああんで!!!!!!」
「雑に撃つなよ!」
「こんなチャンスはめったに来ないぞ!」
「なんとか同点に追いつけ!」
「今追いつけば、絶対に逆転できるぞ。」

勝ちに恵まれていないサポーターほど審判の判定に不満を持つ。

それが、さらにナーバスな空気を作り出す。新潟スタジアムは序盤から変わっていない。新潟はリードしているのにもかかわらず、不安で緊張した空気をサポーター達は作り続けている。

アンデルソン・リマは新潟では特別な男だ。

フリーキックのボールをセットしただけで歓声が沸き手拍子が弾ける。ため息とともに手拍子が過ぎ去ったとき、主審の吉田さんはプレーを止めて副審のもとへ走る。
「なんかあったらしいぞ。」
「げっ!カードだ!!」
「ってことはPKか。」
「関係ないとこで何やったんだ!?」
緩衝帯の向こうの新潟サポーター達は、こちらに向かってガッツポーズで叫んでいる。だが、ボールはフリーキックの位置に戻されている。
「あれ、PKじゃないのか?」
「蹴り直し?そんなのありなのか?」
実は明らかにフリーキックを蹴る前に反則があったのだが、私たちにはそれが見えなかった。判定はPKではなく蹴り直し。ただし、意識して蹴る前に反則したわけではあるまい。PKになりそうな、くだらない反則からは、運良く回避できただけだ。先ほどのお返しとばかりに、たった数秒前とは逆に、緩衝帯の向こうに向かって拳を上げてアピールする。
「え〜っ残念でした〜!」
蹴り直しのフリーキックも決まらず、落胆の空気が流れる新潟スタジアム。
「今だ!今がチャンスだ!!」
「ここで得点しろ!」
ここで得点してこそ、試合巧者のはずだった。

新潟ゴール前の攻防は繰り返され、もう一歩のところでゴールには届かない。残留争いにはよくあることだ。獲れるときに獲らなければならないのだ。寒気に手のひらが割れ、喉を痛める。それでも勝ってほしい。今日勝てば、残留は、ほぼ安全圏になる。ゲームは休むことを知らず、時計は正確に時を刻む。新潟の選手達の必死の時間稼ぎでロスタイムは4分。ゴールは割れず、試合は終わる。
「うーむ、勝てない。」
「最初の25分だったなぁ。」
「残留争いだ。入りそうでも入らないなんて、よくあることだ。」
「しかたない。」
「飯でも食って帰ろう。」
「読売戦は絶対勝てよ!!!」




今日のポイント

● くさびのパスが入らないので攻めに変化が出ない。
● 珍しくミスを連発した奥。
● 不思議なキャッチミスをした1番。
● ワールドカップが終わって3年経って整備されたバス乗り場。

今日の査定
石井和裕
精一杯のサッカーだった。勝てないときもある。割れた手の平は、翌日に土日切符で秋保温泉に行ったら治った。
奇麗すぎる失点シーンのパス回し
200
大島、後少し
100
新潟だけに上野
100
ドゥトラの突破
200
流れが止まらない試合
400
残留争いの緊迫感
400
囲まれたアウエー
200
珍しい蹴り直し
100
美味すぎる魚料理
6000
美味くて安すぎる長者盛・〆張鶴・八海山・久保田・越乃寒梅
2000
美味しくなかったコシヒカリアイス
-100
今日も良かったディフェンス陣と那須
500
10100

今野隆之

2001年の終盤、試合後は誰も責める気にはならなかった。この日の試合後の気分はあの頃に近い。もちろん勝てなかったのは悔しいが、落胆するような内容でもない。読売戦勝ってくれ。今言えることはそれだけ。

へぎそばと天ぷらに舌鼓
1500
何とも言えない試合
700
アジア予選再試合を彷彿とさせる蹴り直し判定
500
それを活かせず
-100
続きが気になる「男なら…」ダンマク
300
「リユースカップって知ってますか?」と聞く売店店員
300
新潟の海の幸に舌鼓                    
4400
7600

stan

サッカーをしなかった新潟、そんな相手のゴールを割れなかったマリノス、どっちもそんなんじゃ駄目。だが、手段を選ばず1点を守りきる執念を見せた新潟と内容は悪くなかったマリノス、共に残留に向けた見通しは明るいが危機意識の差が結果となった。

失点シーンは致し方無し
-100
冷たいホットココア
-250
マグロンが上手いのは分かる
100
でも流れを変えるタイプではない      
-100
何故もっと走らないのか ?S?[???÷?????§?p??
500
サッカーをしない新潟
-300
力の差をゴールに結び付けられないマリノス
-300
新潟の執念
200
内容は良かった
1000
判定にブレがあった吉田主審
-100
駐車場渋滞
-100
1200








新潟恒例、11時30分に越乃寒梅で乾杯。やっぱり安い。



今年食べたヘぎそばは重かった。天ぷらの海老って、新潟だと、なんでこんなに美味いんだ。



小雨がぱらつくビッグスワン。開門直後に豪雨に変わる。



スポンサーは「ローソンなの?サンクスなの?」「いや、サンクスは合併して会社名はサークルKサンクスになったはずだよ。」「じゃぁ、どっちなんだ?」

新潟県内にはサンクスは1軒もないため、こんな冠名称でも問題にならなかったようだ。


豪雨の中で集合したローソンの店長達(とうぜんサンクスの店長は混ざっていない)。気合いの入った見事な喋りで何事かを宣誓。素晴らしいパフォーマンスだった。それに反応してゴール裏からは大「ローソンコール」「ヴァモ!
ローソン」の歌声、揺れるオレンジのスタンド、振られるブッグフラッグ。いったい新潟のローソンでは何が起きているのだろうか。


寒かった。



ええい、何でもたくさん食ってやる。魚が美味い。最近では東京や横浜では食べなくなったブリの刺身は絶品。安い。酒も美味くて飲み比べ。朝市にて売っていた「鯨のたたき」は値段が書いていなかったため怖くて買えなかった。


confidential 秘密 message 伝言 photo&movies reference 参考 witness 目撃
scandal 醜聞 legend 伝説 classics 古典 index LINK