malicia witness 2階の目線2006
J1リーグ 06-07シーズン

8月27日 京都サンガ  西京極陸上競技場

今季、スタジアムに行く度に気になっていたことがある。

試合前のウォーミングアップで、控えメンバーは先発メンバーとは別に鬼ごっこをしている。お前らは勝手にやっていろということなのか。ここまであからさまに区別する理由は何なのだろう。昨季までこんなことはなかったから、アンジェロフィジカルコーチの方針なのか、それとも岡田監督の方針なのか。

大宮戦を最後に、岡田監督はチームを去った。既に色々な人が色々なところで書いているが、辞任そのものは時間の問題だったし、やむを得ないと思う。それでも、心の中にはもやもやしたものが残る。ここ一番の勝負弱さがチームカラーだった横浜を、二連覇させた監督である。それだけに、今年はやってくれるとも思っていた。こんな形で送ることになって、気分がいいはずもない。辞めろ辞めろと言っておいて、勝手なものである。

長居でセレッソに勝ち点3を献上した直後、西京極に行くことは決めていた。この時点で、水沼監督の就任は知る由もない。最初に目に付いた変化は、ウォーミングアップを先発組も控え組も一緒に行っていたこと。これが普通だ。やはり今までがおかしかったのだ。近年にない危機的状況にあって、わざわざチームの一体感を損なう愚行は廃止されて然るべきだ。サッカーそのものをいきなり変えることはできなくても、失われた一体感を取り戻すため、すぐにできることから実行していくしかない。

楽勝を期待してスタジアムに行ったことは一度もない。今回も苦戦は覚悟すると同時に、勝利を願う。最近持ちすぎが目立つマグロンは、ベンチにも入っていない。奥を入れたことにより、中盤には活性化の兆しが見えるものの、やっているサッカーに劇的な変化はない。サンガにセカンドボールを拾われ続け、ゴール前に釘づけにされるシーンも目立つ。しかし、この日は達也が好セーブを連発した。先制を許していたら、展開はまったく違っていただろう。31分、奥を基点に「大さん」を慕う久保が先制点を決めた。「ゴールだよね? ゴールだよね?」と周囲の仲間に思わず確認する。

後半開始から間もなく、CKのこぼれ球をライン際まで詰めた上野が中央に送り、最後は山瀬功が豪快に決めた。こんなに気持ちよくネットに突き刺さったシュートはいつ以来か。さらに京都のハンドでPKを得る。奥が決めた! と思ったらやり直しの判定。2回目は止められた! しかし、京都もクリアし切れない。横浜が詰める。最後は山瀬が押し込んだが、奥に当たったらしく得点者は奥となった。これで京都は切れてしまった。止めたはずのPKから失点したのだから。

3−0となったところで、奥を下げて坂田を投入する。まだ90分はきついという判断なのだろう。その直後には、奥とセットの久保も下げ、大島を投入。大量リードの余裕もあったのだろうが、極めてオーソドックスかつ常識的な選手交替である。4点目は、「鋭い」カウンターから。坂田からのパスに抜け出した山瀬功がきれいに流し込んだ。久しく見ていなかった流れるようなフィニッシュ。くだらない時間稼ぎをすることなく、完封勝利。

冷静に考えて、京都のできの悪さに助けられた面はある。ホームだから当然といえば当然だが、京都が引いてこなかったことも大きい。次は中2日で甲府戦。浮かれてもいられないのは現地にいた全員がわかっている。しかし、この日だけは喜びに浸っていたかった。水沼監督の初戦白星を祝いたかった。

私事だが、J元年の1993年から応援するようになった自分は、水沼貴史という選手のキャリアの晩年しか知らない。しかも生では観ていない。自分の中ではスーパーサッカーとキクマリの司会者というイメージの方が強い。それでも、水沼には特別な思いがある。1993年元旦の天皇杯、読売との決勝戦。同点ゴールをボレーで叩き込んだのは水沼だった。たまたまテレビで観戦していた自分は、マリノスを応援することに決めた。

正直、監督向きとは思っていなかったが、今の横浜に必要なのはあの明るさなのかもしれない。悲壮感を漂わせて勝てるわけではない。明るいと同時に、水沼貴史は謙虚な男だ。木村和司の引退試合後の1995年2ndステージ第1節。試合前、水沼は静かに引退を告げた。本来ならば、木村と一緒に引退試合をしてもよかったはずである。しかし、水沼は木村を立てたのだった。水沼監督に任せよう。心から思った夜だった。

水曜日の甲府戦は、大事な試合だ。土曜日には鹿島とのナビスコ準決勝第1戦が控える。水沼監督のカラーをじっくり出す暇もなく、試合は続く。しかし、一体感を一から育む地道な作業は継続してほしい。いずれは若手にまで一体感を広げてほしい。戦術云々の話はそれからでいい。

あまりの料理のうまさに、一同静かな祝勝会となったのだった。


今日のポイント

● 夏の夜に鴨川眺めつついただく鱧、美味しゅうございました。


今日の査定

今野隆之

山瀬功の活躍が目立つが、チーム全体に確かな変化が感じられた日曜の夜。今は連戦で結果がほしいが、もっとよくなるはず。

空気読め、山瀬功幻のハットトリック
3000
大当たりの達也
700
大さんじゃなきゃだめなんだ久保     
500
奥はまだ必要、だが後継者が気がかり
500
微妙に雨を避けられた
300
河合の余計なイエロー
-300
勇み足のコーヒールンバ
300
5000

ゆっか

水沼新監督の緒戦はめでたく勝利。気持ち上向き、順位も…こ、これからあげましょう!

無失点で水沼さん初勝利☆
4000
松田対偽松田は、もちろん松田の勝ち
500
達ちゃん大当たり
200
翌日までハットトリックだっ!って思っていた山瀬
1000
やっぱりゆるゆるストッキングの大さん
500
夕立回避
100
ドゥはお疲れ?                
-300
先斗町でしっぽり祝勝会           priceless
6000

NOTSU

新監督の船出としては上々。鞍馬寺の奥の院と貴船神社の奥宮で奥の活躍を祈願したのが効いたようで何より。

ハットトリック惜しかった山瀬
3000
うまくフリーになった久保
1000
やっぱり奥は必要
800
珍しい奥のPK外し
-300
大当たりのエノタツ
1000
勝っているときの坂田の追いまわし
100
西村やっちゃった
100
後2人で8888人
0
5700

stan

火中の栗を拾った水沼監督はマグロンを外し、タブーとも言える久保の1トップを敷いた。前者は中盤のオアシスを無くし前への推進力に転化した。後者は責任感を与え貪欲さを齎した。復帰した奥が絶妙のセンスでそれらを支えた。周囲の変化を受け、水を得たかのような山瀬。久しく空位となっていた10番が誕生した夜。

雨上がりで蒸し暑い
-100
全面禁煙
-100
競れる久保
500
奥が効いてた
500
山瀬縦横無尽
2000
完封
1000
京都の失点力
400
相手GKハンド
100
河合次節出場停止
-300
攻め続ける意思
500
アウェイで久々ルンバ
300
水沼監督
500
西村主審
-50
先斗町
5000
10250







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