malicia witness 2階の目線2006
J1リーグ 06-07シーズン

9月30日 ジュビロ磐田  日産スタジアム

ドイツ人が騒いでいた。まるで、6月が戻ってきたようだ。大声で歌い、トレインを組んで人々の間を練り歩く。デカイ男に金髪の女性。あのデュッセルドルフの夜を思い出す。ビールは、彼らの腹の底へ流し込まれる。底なしに、いくらでも入る。バイエルン州のチェッカーフラッグを振りかざし、椅子の上に立つ男。ツルツルに反り上げた頭の巨漢には「ヤンカー!」と声をかける。そこへ、マフラーを掲げて乱入し、騒ぎをもっと大きくする。ほとんどの日本人は、ただドイツ人が騒いでいるのを珍しそうに眺めて、歌が終われば拍手する程度だ。だが、サッカーファンは、こういう騒ぎに慣れている。ドイツ人がジョッキを片手に騒ぐのは当たり前だし、みんなで歌う歌があるのも普通のこと。知っている歌も多い。そこに、さらに、ドイツで聞いた歌を歌って騒ぎに油を注ぐ。ステージの上では日本人のジャズバンドが場違いに演奏していたのだが、そんなものは無視して、客席では数カ所を起点に歌が始まり飛び跳ねる者も現れる。
「ドイツってこんな感じだったんだよ。日本とブラジルが試合をしていても、ドイツ人は無関心に、勝手に歌っていたんだから。」
「なるほどねぇ。」
遠くドイツで起きた悲劇を、こんなカタチでわかりやすく説明できるとは予想しなかった。赤レンガ倉庫の横に作られた大きなテントの中は、陽気に騒ぐ人々でいっぱい。素晴らしい週末を謳歌するにふさわしい。

ドイツで飲んだビールは美味しかった。特にデュッセルドルフの名店シューマッハーのビールとフードの美味さは特筆モノで、偶然ながら、何名ものマリーシアメンバーが立ち寄っていた。その美味さも、旅特有のことなのか、ドイツの乾燥した気候のせいなのか、と思っていたが、6月から3ヶ月が経って、単純にドイツのビールは美味かったのだ、ということが、よくわかった。

その場に足を踏み入れたからには、黙っているより参加する方が良い。そこで意思を表示すれば、その見返りは必ずある。伝えようとしたキモチは、100%ではなくとも、ほんの一部分であれば、かならず伝わる。それが、大きく伝わるか、僅かに伝わるかは、方法次第だが、何もしなければ何も伝わらない。

忘れていた。昼間のことにも、少し触れよう。

まったく締まらない、お互いにミスだらけの試合だ。終盤まではシュートが枠に飛ぶことすら珍しい展開。
「これだけミスがあってもゴールしないんだから、得点が入るときは、すっごいミスだよね。」
そこで生まれたPK。中沢を抱え込むという大きなミスで、突然のプレゼント。シュートを置きにいってしまった松田の力ないボールを川口がセーブ。
「あんなミスで生まれたPKでもゴールしないなんて、この先、どんな大きなミスがあればゴールするんだ。」

でも、ミスは不要だった。

すでに、時間の問題だった。0−0で終われば御の字の展開。最後はやはり失点。その前から足が止まり無責任なプレーが目立つ。哲也がボールをキャッチし、当然のことボールを受けにいくはずの選手が棒立ち。仕方なく蹴った哲也のボールがタッチを割る。そこで、哲也に「いいよいいよ」と拍手しているのは、本来ならばボールを受けにいかなければならない選手。こういうことが、このチームでは普通に起こっているのだ。

「ま、ブーイングできる元気があっただけ、まだマシだったんじゃない。」

歴戦の勇ながら、地方在住で、今年は事情もあり初観戦になった高橋くんに声をかける。
「唯一の観戦で、こんな持ち味発揮の試合を見れるなんて、ついてるね。」
「いやぁ、話に聞いてた通りで、やっぱり、こんな感じなんだなぁ、って試合でしたよ。」
まぁ、そんなもんだ。
試合直後には「なめるな!」「勝ち負けの問題じゃない!」「お前、来年はいらない!」などと、みな怒り狂っていたが、15分後には、もう、怒っていられない。
「この程度で怒り続けていたら、いくつ身体があっても足りないね。」
「それなのに、失点した瞬間に双眼鏡を叩き付けて壊した中根さんは偉いよ。」
「俺なんか、残念だけど、ちょっとは心の準備があったもんな。だから、やっぱりって感じで、そこまでは怒れなかったよ。」
「こんな試合を何度、10何年も見せられ続けても、そこまで瞬間で怒れる中根さんは偉いよ。マジで感動した。」

公式発表によると、この日の観客数は25435人。消化試合にしては、かなり多い人数だ。だが、ビデオで見直すと、その人数の他に、失点時にはペナルティエリア内に、何名かの観客がいいたようだ。その何名かの観客は、きっと次のホームゲームでもスタジアムに戻ってくるだろう。だが、25435人が戻ってくる保証はない。


今日のポイント

●山瀬兄→山瀬弟の交代。しかし弟はトップ下で何もできず。
●何しにきたんだ吉田。
●退場は時間の問題だったが途中交代で救われた鈴木秀人。
●ボールタッチを2度ジャッジしたアジウソン監督。
●誰も詰めていなかったPKのリバウンド。


今日の査定
石井和裕

あの感じだと、2階席で初めて観戦した人は、帰ってこないかもしれないよ。

秀人
100
この瞬間が日産だね
500
仲間といた時間
500
中山は素晴らしい
300
1400

今野隆之

かつての王者は、共に惨めな姿をスタジアムでさらした。かつての王者を支えた主力たちは、共に衰えを隠せなかった。しかし、若手が台頭している分だけ磐田には展望が開けているように思う。0−1というスコア以上の差を感じた一戦。そもそも、磐田がチャンスに決めていれば0−3の試合だったのだ。

この結末に「ああまたか」くらいにしか感じない自分
-1000
「もっと酷い試合もあったよ」などと思う自分
-1000
-2000

なかむ〜

中位同士の凡戦と呼ぶに相応しい内容だが、勝敗を分けたのは試合に対する取り組みの姿勢だと思う。

久保のらしくない足技
0
毎度の失点
-100
PK に誰も詰めてない
-300
磐田も同類で駄目
-100
-500

stan

風邪をひいてしまい低いテンションで観ていた。試合も同じように盛り上がりに欠けていた。少しでも順位を上げたいなら直接対決は落としちゃ駄目。1ヶ月経ってカンフル剤も薄れてきたかな?

どっちも駄目
-300
PK外し
-100
山瀬に替えて山瀬
50
0-0で終えなきゃ
-200
西村主審
10
-540






「完敗!」


みなとみらいの夜景バックに美味しいドイツビール。


全部オレのもの。


「ヤンカー!!」


バイエルン州のフラッグが目立った。


女性達も飲んで歌う。


日本人もドイツ人も入り交じって、トレインを組んで場内練り歩き。1000席のビアホールは大騒ぎ。



confidential 秘密 message 伝言 photo&movies reference 参考 witness 目撃
scandal 醜聞 legend 伝説 classics 古典 index LINK