| malicia witness 2階の目線2008 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| J1リーグ 08-09シーズン 3月7日 浦和レッズ 日産スタジアム 「シーズンあけましておめでとう。」 「今年もよろしく。」 前売り完売という事前情報もあって、いつもに増して早い出足でE25に仲間が集まってくる。昨年開幕の不安と比べれば、圧倒的に期待が大きい。そしてマリノスタウンの開業もあって、練習試合を見ることも増え、新外国人選手や選手に関する生の情報が入手しやすくなったことも大きい。この街にあって、トリコロールが話題の舞台に登場するシーンは比べられない程に増えた。 メンバー紹介。 ワシントンもポンテもいない。これといった強みが見えないメンバーに、思わず感想が。 「このメンツのレッズが相手なら、こりゃぁ勝たなきゃだめだろう。」 そしてキックオフ。 「叩き潰せ!!」 山田が後ろから中沢に身体を当て倒す。バックスタンドの目の前だ。 「後ろからじゃねぇか!」 「お前!主審が家本さんだったらカードだぞ!!」 右サイドでキープをされてシュートを撃たれる。しかし、コースを大きく外れる。枠に向かう気配のないシュート。 「今、撃ったのは誰?」 「7番?」 「えーと7番って・・・高原。」 「あれ、高原かよ。」 もの凄い違和感だ。 全体的には様子をうかがいながらの応援だ。ボランチの松田、スリーバック、ロペスとロニーの新外国人。最初にロペスがフェイントでかわしてパス。受けてターンをするロニー。ウワッと歓声が沸く。なかなかいいじゃないか、という反応だ。特にロペスはラグビー・サモア代表選手のような風貌とはギャップのあるテクニシャン。しかもフィジカルコンタクトに強い。「強くてでかいラモス」は、これまでのトリコロールにはいないタイプだ。 小気味よくサイドでボールを動かしハユマがクロス。ゴール前にスペースにはロニーがフリーで走り込んで来ている。 「来た!!」 「やった!!」 「あたー!!」 「やっちまった!!!」 どフリーだが、超低空で放ったヘッドは狙い過ぎか、ゴールポストのわずかに外。 「でも、いいじゃないか。去年までは、ゴール前に誰もいなかったんだから。」 サイドに預けて中央のロニーにパス。ロペスを経由して走り込んで来た山瀬がワンタッチで相手をかわしにかかる。 「いいよ。」 「ナイスプレー」 「山瀬が孤立してないからイイよね。」 「今年は去年とはずいぶん違うみたいで楽しみだなぁ。」 そんな感想をプレーが途切れる度に交換し合う。そんな流れの中で、ボールが哲也に戻される。トラップに手間取り相手に距離を詰められる。かわそうと試み、躊躇して蹴りだすことを選択。ボールはタッチへ。 「う〜ん、ここは、今年も変わってないみたいだな。」 守備をしない(といっても前評判よりも、ずっと守備をしていた)ロペスと比べるとロニーは真面目だ。中盤まで下がってボールを引き出す動きをしたり、ワンツーで山瀬を活かしたり、献身的な働きが目立つ。そんな真面目さが裏目に出て、ドリブルする相馬を倒してしまって警告。これが、後に大きく響いた。 前半はスコアレスで終了。 「まぁ、まずまずなんじゃないの。」 「最低限って感じだね。」 「これは絶対に勝たないとダメなしあいだな。」 「浦和が悪すぎる。」 後半開始。浦和の両サイドの縦への動きが激しくなる。ボールまわしが大きくなって試合が動き始める。決定機を迎えるが、いかんせん高原の出来が悪く、シュートにまで至らない。そこでしびれを切らせた闘莉王がドリブルで攻め込んでくるが、それをしっかり止める中沢。見応え十分だ(その後で、また高原は倒れていた)。 50分を過ぎて、ロニーが相手を掴んで止めてしまう。徐々に運動が落ちる。 「こりゃ、ロペスを下げて坂田だろ。」 「いや、ロニーに退場されたらまずいから、ロニーを替えないと。」 などと話をしていると、ハユマがハユマらしくないワンタッチで相手をかわすプレーで余裕をもってクロス。坪井が、足がつっているわけでもないのクリアミスし小宮山がシュート。 「やった!!!」 一瞬で総立ちになるスタンド。身体をぶつけて倒れる仲間もいる。拳を突き上げ頭を叩く。 「よくやった!」 「これで闘莉王が前に出てくるからカウンターだぞ。」 「ここで、ロニーに替えて坂田投入だ。」 ロニー退場は必然だったが、その前に選手交代がなかった。結果、10人に。そして、すぐに浦和は永井を投入。緊急事態だ。 「まだ20分あるぞ。」 「でも、ロニーが、それほど守備をしていたわけじゃないから。」 「すぐに、ここでロペスを下げて清水を入れなきゃダメだろ。」 「坂田でもイイ。」 「前から守備のチェックをしてカウンターを狙わないと。」 ここで、浦和の猛攻・・・となるはずだったのだが、浦和の攻撃にスピードアップがない。とにかく高原とエジミウソンにボールが収まらない。収まったとしても二列目からフォールーをする動きがない。さしたる脅威も感じないままにロペスに代わって坂田を投入。 次にオジェックが打った手は田中達也の投入。下げられるのは堀之内。中盤と終盤を削って、田中達也、永井、エジミウソン、高原の4枚を並べる。 「これって、やっちまったんじゃないか。こんなにフォワードをたくさん入れて後ろを削るって、カウンタ食らって負ける典型的なパターンじゃないか。」 「なんか、オランダ対アイルランドで見たような気がする。」 「田中達也がドリブルするスペースなんてないだろう。」 ますます機能しない浦和。見れば、永井が行き場を失い、最終ラインからパス出しをしている。 「マテウスかベッケンバウアーみたいだな。」 コーナーキックを得る。ニアを狙って跳ね返され、もう一度コーナーキック。 「いいぞ、10回くらい繰り返してやれ!」 繰り返された3つ目のコーナーキックは松田のシュートで終わる。枠を大きく外すが拍手だ。 「いいぞ、下手なカウンターを食うよりはずっとマシだ。」 80分を超えると、浦和がサイドからクロスを入れられるようになる。しかし、中央に怖さがない。闘莉王は上がってくるスペースがない。たくさんの赤いユニフォームがゴールエリア内に侵入するが、中沢、栗原、松田らと空中戦を挑むには役者の力量が違いすぎる。シュートを撃つ高原は前半と同様に越しが回らない宇宙開発。かなりコンディションの悪さをうかがわせる。そして倒れる。 「浦和は凄いの獲っちゃったなぁ。」 再三にわたるコーナーキック獲得。経過する時間。3分間のロスタイムを経て、歓喜はトリコロールに訪れる。 試合後、浦和の選手交代に話題が集まる。 「俺は、最終ラインでパスを捌いていた永井の気持ちを聞きたいよ。」 「いや、俺は、あの状況でわけもわからず引っ込められた堀之内の気持ちを聞きたい。」 いつもの居酒屋へ行く。予約してあった座敷だが席は一番奥だった。最も遠い席に浦和サポーターのグループ。間の座敷席は緩衝帯として、誰も通されることはなかった。 今日のポイント ●徹底してコーナーキックを獲得した坂田 ●熱くなりそうな開幕戦を見事に裁いた吉田主審 ●昨年は「決まり事が多くて窮屈」と不満を漏らしていた浦和選手たち 今年はどうする? ●何度も倒れていた高原
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