malicia witness 2階の目線2008
J1リーグ 08-09シーズン

8月24日 コンサドーレ札幌  ニッパツ三ツ沢球技場

攻撃的な選手を8人起用。4−4−2のスリーラインを高い位置に維持してボールを奪うとセントラルミッドフィルダーから小さなパスをテンポよく繋いで素早く前線に。その間に、遠いサイドのサイドバックもしくはセントラルミッドフィルダーは長い距離を走り、スペースに絶妙のタイミングでロングパスが出る。それは北京五輪で世界を驚かせたなでしこジャパンのサッカー。今大会のベストチームと紹介する海外メディアもあった。

一方、トリコロールはもがき苦しんでいる。最下位との直接対決でコーキチが選んだのは、Jリーグ始まって以来、まったく記憶にないほどの超守備的布陣。形式的にはアヤックススタイルの攻撃的フォーメーション3−4ー3の発表だが3のディフェンスラインの前に陣取る「小宮山、松田、河合、ハユマ」は通常であれば4バックでチョイスされる人選。つまり、3と4を足して7バックの布陣なのだ。さらには、その前には形式的にはスリートップ。ただし、実質的には坂田のワントップ。その上、いつものように山瀬の運動量と配慮が足りないプレーにより、兵藤への負担がとてつもなく重い。もちろん、前線のプレーヤー達のコンビネーションの成熟はなく、個人技での突破か、可能性の低いサイドからのクロスボールの攻めを繰り返す。なかなかゴールを割ることができない。それは坂田の3度に渡る戻りオフサイドに象徴されている。形式的にはスリートップでは得意のカタチでプレーすることができない。

それでも、この試合はコーキチが初めて「采配で勝ち点3を獲得した試合」だ。絶対に負けたくない試合に、絶対に負けることがない布陣で臨み、結果的には危なげなく勝利。ただし、これは相手が最下位の札幌だったからのこと。同じ方法が他の相手に通用するほどJリーグのレベルは低くない。

試合開始早々に右サイドを小椋が突破される。札幌は三浦監督らしく前からプレッシャーをかけてくる4−4−2。一昨年までの大宮と同様に、スペースをプレスしてトリコロールを苦しめる。特に狙い目は小椋。何しろ、小椋は札幌のキーマンであるダウ゛ィをマークする必要がない。というのは、セットプレーになると、ダウ゛ィが自ら小椋の近くにポジションをとってくるからだ。完全に小椋は狙われている。そして、簡単に突破できると計算している。序盤は、この徹底攻撃に圧倒されていたトリコロールだが、ハユマの献身的な攻守に渡るフォローもあって、徐々に劣勢を押し返していく。
「ハユマたいへんだなぁ、お守りじゃないんだから。」
「小椋!頑張れ!抜かれるな!!」

前線に蹴り出して、札幌のディフェンスラインを押し込み、劣勢を挽回するが、下がったディフェンスラインの裏を狙うことができなくなる。坂田の持ち味が出ない。結果、トリコロールは雨天のゲームのセオリー通りに攻めることになる。それは「スリッピーなコンディションでは遠目からでもシュートを撃っていけ」。ミドルシュートが札幌ゴールを襲う。ただし、そのほとんどは枠外であったが。

ゴールはミドルレンジから。

セオリーに従えば、ミドルシュートはグランダーであるべきだ。しかしゴールは小宮山の弾丸ライナー。限られたスペースの間に撃ち込まれたシュートはゴールネットを揺らす。これが決勝ゴールに。攻めのリスクを回避しながらゴールを奪って逃げ切るという、負けられない試合のプラン通りの快勝。いくつかのミスからのピンチと、最下位との直接対決という環境がなければ、きっと余裕を持って見守ることができた試合展開だったに違いない。

現実は厳しい。残留争いは、過去にも人を狂わせている。この日の河合の荒れっぷりはカードを一枚もらっている主将とは思えない常軌を逸したものだった。普通の判定にもブーイングや野次で不満を主張するスタンドは、明らかに冷静さを失っていた。そして、先入観は真摯なプレーを阻害する。山瀬が倒れずにチャレンジするようになったのは試合も中盤を過ぎてからのことだった。

清水、札幌、大宮、神戸、磐田と続く直接対決シリーズで勝ち点10を獲れば、残留争いからは離脱できる。まだまだ苦しい闘いは続く。

試合終了直後、ベンチ前でガッツポーズをするコーキチに声をかける。
「コーキチさん、コーキチさん、もう意地張らないでさぁ、スリートップとかにこだわらないで、しっかりしたサッカーをやりましょうよ。」
「OK!OK!」
両手の握りこぶしを振りながらコーキチは答える。おそらく伝えたかった意図は伝わらなかっただろう。コーキチ自身の苦しい闘いも続く。


今日のポイント

●コンビネーションのないスリートップ。
●言われたことだけはやった札幌の外国人トリオ。
●家本さんに風評の先入観を持ちすぎているスタンド。
●いきの良さが光った斉藤学。

●ゲームの落ち着きを創りだした狩野。


石井和裕

とにかく勝った。河合を固定すると采配は難しい。

小宮山ミドル

600

ハユマの運動量

400

途中から倒れるのを止めた山瀬

100

勝ち点3

1000
2100

今野隆之

コーキチは2点以上取るサッカーを目指しているという。この試合に関しては、確かに早く2点目を決めて楽に勝たなければいけなかった。しかし、きっちり加点できるようならこの順位にはいない。だから、どんなに汚くても卑怯でも1-0で逃げ切ることが必要なんだ。とにかくほっとした、それだけだ。理想と現実の狭間で模索は続く。多くは求めないから、せめて大島と坂田のコンビだけは固定してくれ。

海路を照らす小宮山の豪快弾

1000

この局面で起用する是非はともかく、高い潜在能力を感じさせる齋藤学

500

動きの質は格段に向上している、スルーとか小細工しないで自分で行け兵藤 

500
前めのポジションの方が生きる功治
300

終始リズムを作った隼磨

500

久々中盤起用で生き生きしていた松田

500
裕介が戻って守備は落ち着いた
300
小椋はもっと落ち着け
-100
狩野は「セットプレーは俺が蹴る」くらいアピールしろ
100
時間稼ぎでも全力でプレーする大島はちょっと泣ける
200
全体的にゴール前での積極性が足りない
-300
3500

stan

勝てたのは日本人とブラジル人が別のサッカーをしていた 7-0-3の札幌が相手だったから。 スタメンにしろ交代にしろ言いたい事は山ほどある。 だが、今は勝ち点3を獲る事が出来れば良い。

降り頻る雨

-100

坊主が増えてきたなぁ

100

積極的で良かった小宮山

500
久々完封
1000

勝ち点3

1500

不安定な家本主審

-100
2900

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