malicia witness 2階の目線2008
J1リーグ 08-09シーズン

10月25日 柏レイソル  柏日立台サッカー場

流れの中からの得点に歓喜したのは、いつ以来のことだろう。何度も見たいと思えるファインゴールを目撃したのは、いつ以来のことだろう。狭く、居心地の悪い日立台のゴール裏は、3つのゴールに大きく揺れる。絶叫し、抱き合い、選手を賞賛する。この勝利で得た勝ち点は39。降格圏から勝ち点差は5。おそらく、あと1つ勝てば、ほぼ残留は決まる。柏の守備があまりに不甲斐なかったとはいえ、大きな勝利を完勝で手に入れることができた。そして、柏は、ここからしばらく、残留争いの恐怖とともにリーグ戦の日々を送ることになる。ようこそ、残留争いへ。

立ち見席での2時間は、いつも2階席にいる者にとっては辛い時間だ。試合の2時間のことではない。試合開始までの2時間のことだ。振り返ってみて覚えているのは「中村俊輔の10億円獲得予算を確保できたってこと?いや、きっと円高で獲得予算の目処がついたって事じゃないの?」という会話。関西から、ちゃだが持ち込んだ銅鑼の音。そして、「手すりにフラッグを掲出をしてはいけない」と注意されたので、フラッグよりもトリコロールのエンブレムを大きくあしらっている限定マリノス革ジャンを手すりにかけて、小さな抵抗をしてみたこと(フラッグはスタジアム使用規定違反だが、革ジャンはOKらしいということがわかった)。このスタジアムはピッチとの距離が短く臨場感に優れているものの、狭く、冷たく、固く、過ごしやすい環境ではないためか、観客は試合開始直前にどっと押し寄せてくる。2時間をじっと待つのは、アウエー側のゴール裏スタンドくらいだ。

試合が始まれば、今日も百姓一揆から。

柏は何を準備してきたのだろう。トリコロールの形式的スリートップが、本当のスリートップのようにゴール前に圧力をかけていく。両サイドも押し込む。松田を経由して細かくパスがつながる。小椋のロングシュートがクロスバーに当りゴールならず。残留争いを恐れて動きの固い柏に対して、アグレッシブに試合を動かしていく。

見えない。だが、ひらめきとテクニックで奪ったゴールの軌跡を追う。

パチンコのようなボールの動き。柏ゴール前を人が混雑している。そこに、突如、明らかに狙いすました、優しい弧を描くシュートが軌跡を残して伸びていく。そして、ゴールネットが揺れ、続いて私たちが大きく揺れる。流れの中からの得点で先制する。
「よし!行け!!もう一点だ!!」

ハーフタイム。そろそろ、選手が出てくる。
「みんな、もううずうずしてるだろ。」
「早く出てこないかなぁ、あいつ。」
両チームの選手がピッチに登場。円陣を組む。そして、それぞれのポジションに散る。白いゴールキーパーユニフォームのあいつが、コチラ側のゴールに向かって歩いてくる。
「おい、そこの白いヤツ!俺、お前のこと知ってるぞ!!」
「俺も知ってるぞ!!」
「お前、1試合に8点獲られたことあるだろ!!」
「柏の人は知らなくても、俺たちは知ってるぞ!!」
「あと1点獲られて、切りよく10失点にしてくれ!!」

菅野、10失点目は、後半開始から10分足らずの出来事。

右サイドを兵藤がドリブル。それを全力疾走で追い抜いていく狩野。右サイドを深くまでえぐり、ファーサイドに折り返しのボールを送る。そこには右ウイングの裕介が走り込んできている。押し込むだけ。競り合いながら押し込みゴールを強奪する。しかも、哀れ、。白いゴールキーパーユニフォームの菅野は自陣ゴールのサイドネットに絡まり、クモの巣にかかって朽ち果てる蝶のような姿を晒している。なんと美しいゴールだろう。

このチームは個人の頑張りに支えられている。

組織で勝ち点を積み上げているチームではない。だから、要の松田が退くと守備も攻撃もガタガタになる。不運だったとはいえ、失点し、リードは1点に。だが、ガッツマンの小椋が高い位置でボールを奪い、菅野の前を横切る早くて地を這うクロスを入れる。あとは、インサイドキックで狩野が優しくとどめを刺すだけだった。勝利を決定づける3点目。またしても美しいゴール。このゴールで、柏は壊れた。フランサですら無謀なファールで警告をもらう有様。逆に、古賀は持ち味の汚い反則をできないほどに、いつものサッカーをできていない。満員の日立台のホームの歓声は、次第に小さくなっていき、扇谷さんの試合終了のホイッスルとともに静寂を呼ぶ。トリコロールの完勝だった。

課題はいまだに多い。完勝したが、何かが進歩したわけではない。しかし、今は、この完勝を喜ぼう。残留には王手をかけた。次の週末は最強の敵を三ツ沢に迎える。残留を決める舞台は、私たちのホーム、日産スタジアムだ。


今日のポイント

●ガッツはわかるが、
 最終ラインの守備としてはリスクが高い小椋のプレー
●豊富な運動量で今期一番の出来だった狩野。
●狩野と同じようにパスコースを創り出した裕介。
●怪我の影響か途中交代の松田。存在感が大きすぎる。


石井和裕

美しいゴールだった。素晴らしい勝利だった。

全ては松田が背負っている

400

全体的にはダメだったが魅せてくれたフランサのテクニック

200

狩野のサイドに流れてボールをもらうプレー

300
裕介の速い動きだし
400

ハユマを狩野が追い抜いてゆく瞬間

100

2点目の美しさ

600
菅野
300
1点目の喜び
500
クロスが菅野の前を横切る光景
300
3点目
500
リズムを創るパス回し
300
柏バカ一代
300
試合後の選手の笑顔
500
アウエーでの完勝
1000
5700

白火

若きトリコロール戦士の躍動。それを支える松田らの奮闘。チーム一丸走るサッカーができはじめている。

キックオフにギリギリ間に合った

50

効果的なセカンドボールの奪取

700

相手のイヤな所を突き続ける坂田

300
本当に走るようになった狩野
800

気迫で喰らいつき攻めあがる小椋

300

最終ラインから前線まで顔を出す裕介    

500
若い戦士たちの連動から3得点
2000
要所を締める松田            
700
しかし0トップはないわ
-500
日立台の雰囲気
500
5050

stan

優勢に進めていたゲームのキーマンを下げて流れを手放す謎采配はいただけないが、2点差で勝てば順位が入れ替わる直接対決をきっちり制した事は直接対決の続く終盤戦に自信となる。あと1つ獲るまで狩野は警告貰わないように。

雨降らず

100

遂にスタンドだけじゃなくトイレも仮設に

-100

今日も走る坂田

300
守備のフリーマン小椋
200

でもCBとしては自由過ぎてリスキー

-100

W田中で好バランス

300
ゴールだけが足りなかった兵藤
100
攻守に存在感を魅せ付けた松田
500
でもパスはちょっと狙い過ぎ
-100
狩野の一挙手一投足
1000
リズムを崩す謎采配
-300
坂田下がって0トップ
-300
山瀬兄の推進力
100
可能性を感じさせる狩野と山瀬兄の絡み
100
ファインゴールだらけ
1000
いらいらフランサ八つ当たり
-100
失点したものの安定していた守備
500
勝ち点3
1500
特に気にならなかった扇谷主審
100
4900

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