malicia witness 2階の目線2008
第88回天皇杯

11月15日 浦和レッズ  丸亀競技場

暖かい陽射しに恵まれた丸亀。先発にはここ数試合見慣れた面々が並ぶ。京都戦での中澤負傷を受けて、結果的に本職のポジションでの起用が目立つ。

センターに松田、両脇に栗原と裕介。これなら大崩れする事は無さそうだ。裕介がCBとして計算が立つようになるとは感慨深い。

ボランチに河合と小椋。前線への配給という点では物足りないが中澤が居ない間、松田をここに使うわけにはいかない。退場しない程度に守備を頑張ってもらえれば。

両サイドは隼磨と小宮山。ボランチからの配給に多くを望めない分、サイドが深く抉ってクロスを供給出来れば勝算はある。良い時の隼磨と悩まない小宮山でありますように。

前3人はすっかり中心選手になった狩野と兵藤、そしてこの戦術の鍵となるポストとプレスを精力的にこなす坂…あれ?キム?いやいやいや、此間の京都戦の何を見てたらこの選択が出来るというのか。出るってんならやるしかないが、まだまだFWとしての動きが出来ない選手をこの状況で先発起用するとは予測不可能。

強いてメリットを挙げるとすれば、相手から見たらよく知らないけどやたらオリンピックにも出てたデカイ外国籍選手ってだけで勝手に警戒して人数割いてケアしてくれる可能性位か。

そんな事は直近の京都戦あたりをちゃんとスカウティングされてたらあり得ないのだけれど。京都戦の反省が全く見られない0トップにしてくるとは、まさか坂田と大島が怪我なのか?…と思ったら、ベンチに入っている。

わかんないなぁ。

坂田システムから坂田を外して臨むなんて結果は二の次、若手が経験積む事の方が大事だとでもいうのか。今は継続による熟成の方が重要だと思うのだが。

これなら4回戦に続いて学を出してくれた方がまだ納得がいく。そもそもモチベーション維持に競争させる事は必要だが、FW陣にとってスタメンにFWを使わない状況は寧ろ逆効果なような気がする。そんな事は無い、のだとしたらキムを完全にFWとしてしか見ていない、FWとして育てる、って事になる。

与えられた駒の中での判断として、キムをDFに使うのは連携が出来ていない分リスクが高いから自由度の高い前目で使うというのは一見理に適っているように映るが、最近FW始めましたなんて選手に負ける程、そんなにウチのFWは力が無いというのか。

大体このチーム状況でDFを獲得している時点でどうかと思うが、契約縛りでもあるのか、来年のアジア枠に向けたものなのか、育成、或いはスポンサーといった視点での起用ではないかと勘ぐってしまう。

何れにせよ、現在の最大の目標である残留に向けて、ホームでの惨敗を引き摺らないよう、悪い流れにならないよう、最終節で再び相まみえる相手に苦手意識を持たないよう、この試合は落とせないというのに、キムの先発起用は目の前の試合に勝利する為のそれとは思えない。

残留に向けて駒を落として休ませるべきという考えもあるだろうが、日程的に詰まっているわけでもなく、怪我とレッドさえ無ければターンオーバーによる効果を求めるよりも勝利により上昇機運を高めるべきだろう。

無理矢理考えるなら、陽動作戦位しか思いつかないが、張子の虎だとバレるまでどの位もつだろう?相手がこっちのスカウティングをしてなければいーんだが、そんな事無いよなぁ。ハッタリが効くのは15分位だろう。

相手は直前にCBの選手が負傷してしまった事もあって代表組を欠いての急造4バック。本職FWが居ない此方の攻撃陣に対して守備に不安のある相手。サイドを制圧してチャンスの数を増やせるか否かが鍵。

15分の間に点が取れると良いのだが。

…あれ?なんだこれ?キムは大した事はしていない。どっちかとゆーとFWとしての動きが出来てなくて駄目なレベル。

なのに押し込んでる。相手のサイド、特に左が決定的に穴になっている。4バックのくせに隼磨の前にはスペースがたっぷり。WBの選手が4バックのSBのはずなのに縦の位置取りがCBでそれでいて守備力はWBレベル。監督にそうしろと言われたのかもしれないが、此方にとってはとってもありがたい。

狩野からボールを受けてからゆっくり考える余裕がある。漸くマークに来ても、優柔不断で緩慢なプレーをしてくれるもんだからあっさりかわして深々と侵入してクロスを供給するシーンが続く。正に水を得た魚、スペースを得た隼磨は生き生きと躍動する。

行け!今日はお前が主役だ。

気持ち良く自由を謳歌する隼磨。程無く隼磨の深い位置からのクロスがエリア内に混乱を呼び、こぼれた先に絶妙の位置取りをしていた狩野が先制ゴールを決めた。

落ち着いて狙い澄ましたゴール。すっかり頼れる選手になった狩野。

行ける。この出来の相手なら勝たなければおかしい。相手が間違いに気付く前にゴールを重ねてゲームを終わらせろ。

先制後もペースは変わらない。

守備でも苦し紛れの相手の攻撃は榎本を脅かすには至らない。エジミウソンが苛立つ様は、此方ペースでの展開の証左だ。

そろそろ2点目を。

此方の思いを汲み取ったかのように今度は隼磨が自分で決める。なんか楽しいぞ。これなら千葉戦に良い雰囲気で臨めそうだ。

そんな中、気になるのは元気の無い小宮山。突っかけては奪われ、相手の起点になってしまい、次第に自信無さ気に近くの選手にボールを渡すようになってゆく。

CBや右で使われてからなんかおかしくなっちゃったよーな気がする。一時期は数少ない武器になっていたのになぁ。

キム。

然したる仕事は出来ていないが、相手は結構尊重してくれている。これなら前半位は持ち堪えられそうだ。

…あれ?なんか、もう電池切れなのか?30分を過ぎて、運動量が明らかに落ちてきている。坂田のタスクをこなせと言われても90分もたない事は分かり切っていたが、半分もこなせてない上にゲームの1/3でもうバテるとは。

単発ながらも押し返されるシーンが増えてくる。

まぁいい、前半0で凌いで坂田を入れればクローズ出来るゲームだ。

甘かった。

前半も残り数分、ここを凌げばというシーン。CK崩れから集中を欠いたような失点。よりによって相手攻撃陣で一番パッとしなかったエスクデロに決められた。(ん?大して目立ってなかったから見失ったのか?)

相手に希望を持たせた状態で前半を終える。

済んだ事は仕方が無い。坂田で相手の最終ラインを下げればまたこっちに流れがやってくる。

なんだぁ?

後半開始早々。あっさりと、いとも簡単に失点。此方の虚を突いたトリックプレー気味のニアへの配給は集中していれば防げたように見えた。

2点とも残念な失点の形。中澤不在の影響が最も大きいとすれば、攻守共にセットプレーだろう。それが如実に表れた事は今後に向けて不安が過ぎる。

ともあれ、下を向いても仕方が無い。セットプレーを与えないようにするには押し返して自陣での展開を減らす外無い。それなら坂田だ。早くキムと坂田を変えてくれ。

相手も流石に気付いて隼磨にスペースを与えないようケアしてきた。狩野も前半ほど自由にやらせてもらえない。それもこれもキムがどーってことないってのはバレたからだ。いや、それより先にもう走れなくなっちゃってる。

こっちは1人少ないようなもんだからどんどん相手は活気づく。

押し込まれる嫌な展開が続く、かと思いきや相手も精度はそれほど高くない。4人も抜かれてはそれもある程度は致し方無いのだろうが、此方にとっては好都合。

それでも単発のお任せ攻撃から押し上げられる効果で厚みを増してきた攻撃を跳ね返す事に汲々とする時間が続く。

早く坂田を。

代えないなぁ。…まぁだ代えないのか。まだ?ねぇ?

怪しいシーンが続く。水際での榎本の好セーブが無ければ逆にこっちがクローズさせられる所だった。なんでこんなに引っ張ったのか分からない残り15分でやっとキムに代えて坂…大島?んー、まぁ1人少ない状態よりはいーだろう。

普通だ。普通にボールが納まる。ポストが決まる。

なんかまたペースが戻ってきた。後は兵藤辺りが追えなくなってきたら坂田かな?

お?坂田が準備してる。交代は…河合?小椋1人じゃバイタルすかすかになっちゃうから兵藤下げるのか?なんだかおっかないなぁ。2トップってなんか久し振りだな。押し切るしかないぞこりゃ。

って、なんか2人重なっちゃってないか?大体最近2トップの練習なんてしてるのか?チャリだって何年か振りに乗ったらちょっとフラフラするってのに大丈夫かこれ?

程無く90分が終わる。

んー、小宮山が何にもしてないなぁ。ただでさえ漂ってたのに、オーソドックスな352ってどーやるんだっけ?なんて余計悩んでるよーな。

狩野がお疲れ状態になってきた事も有り、延長前半はギクシャクしたまま終わる。延長後半、代えるならもう其処しかないのがありありだった小宮山に代えて清水。

そのまま小宮山のタスクを引き継いだというよりは微妙なポジション取りで352とも442ともつかない中途半端な状態だが、一応アクセントにはなってる。

なんとか3点目を獲ってくれ。

そんな矢先。

坂田が蹲る。なかなか立ち上がらない坂田。立ち上がってからも全然走れない坂田。ちょっと重そうだ。足首の靭帯あたりか。普通なら交代させたいレベルの怪我に見えるが、さっき3人目の交替をしたばっかりだ。代えてやりたいのにやりきるしかない。

不味い。こーれは不味いぞ。何が不味いってこのゲームを落とす落とさない以前に千葉戦に向けて坂田を欠くのは非常に不味い。もう走んなくていーから無理して長引かせたりしないでくれ。

しょーがない。残りの時間は失点しない事にだけ集中して前線は大島のキープと清水の掻き回しでなんとかやり過ごしてくれ。

榎本のビッグセーブやクロスバーの活躍もあってなんとか120分を終える。

PK戦か…。どーせ向こうのゴール使うんでしょ?あ、やっぱり?

暫しの間キッカーを予想する。きっと最初に蹴るのは狩野だろう。狩野が蹴って外すならしょーがないと納得出来る。後は松田とか栗原とかかな?兵藤とか小椋とかはなんか怖い。でも坂田には蹴らせられないしなぁ…。

実際には狩野がきっちり決めた後の2番手は兵藤、3番手は小椋。当たんないわこりゃ。

だが、5人の中には入って来ないと思ってた2人が決めた事、コースが厳しく惜しくも決められてはいるが榎本の飛んでるコースが合っている事で3人目が終わった段階でなんとなく大丈夫な気がした。

4人目裕介、5人目隼磨。ゲーム中好調だった選手がPK戦で外すシーンはよくある光景だ。ちょっとどきどきしたが、しっかり決めてサドンデスに突入。

6人目、誰が蹴るんだ?やっぱり松田か?また予想は外れて栗原。ドーン!って行っちゃうんだろーなぁ。って、これもスカされて普通のPK。逆にびっくりしてあっさり決まる。

相手の6人目が誰だったかなんてよく覚えてないけど、榎本が止めてくれた。榎本に折り重なる選手達。きっと栗原は技掛けてたに違いない。

なんかPK戦になったらなんとかなるよーな気がしてたのは

これで良い雰囲気で千葉戦に臨めるはずだ。坂田の怪我が軽傷である事を祈る。

さて、と。結果的にPK戦とはいえ、上に行ける事に変わりはない。決着つくまで気にしてなかったけど、準々決勝の相手ってどこだっけ?えーっと、と…鳥栖?神戸じゃなくて?

ヤバい。

ここにきて天敵格下が相手とは。


今日のポイント

●ゲームが始まるギリギリまで喋り続けるスタジアムDJ。
●先制ゴール、最初の表示は平川。同じ14番だから間違えちゃった。てへ!
●交代策がまともってゆーか先発が異常。
●浦和相手のPK戦、ステージは違えど歴史は繰り返された。
●ダイジェストにしたら好ゲームに見えちゃうんだろうなぁ







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