| malicia witness 2階の目線2009 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| J1リーグ 09-10シーズン 5月16日 FC東京 日産スタジアム 今シーズン、リーグ初のナイトゲームは不幸にも肌寒い日に当たってしまった。試合開始30分前にバックスタンンド2階でいつものように仲間達と会話するが、カクテルライトの華やかさやナイトゲームならではのピッチの芝の鮮やかさよりも、幾分の寂しさが先に立つ。 「じゃぁ、試合後に合流ね。」 今日は、メインスタンド中央から試合を見る。日産スタジアムでは、あの場所からトリコロールを見たことがない。スタジアム全体が、どのような雰囲気で選手達を後押ししているのかを見てみたかったのだ。 「会えるかどうかは結果次第だな。」 そう切り返されて、私はメインスタンンド中央、貴賓席のすぐ目の前の座席に向かう。 バックスタンドで寂しさを醸し出していたのは、ナイトゲームにしては気温が低かったからではない。明らかに観客数が少ないからだ。空いている印象だったバックスタンド2階はガラガラ。ゴール裏にしても両サイドはスカスカになっている。バックスタンドのアウエー側は小学生チームのご招待席。ガスのゴール裏が7割くらい埋まっていることを考えれば、おそらく、この時期においてのトリコロールの観客動員力は15,000人を切るくらいしかないということだ。 ガスサポーターのブーイングに、突如の逆ギレ挨拶で応えた中田市長。スタジアムの雰囲気は盛り上がったが、その期待は試合の序盤で腰砕けとなる。左右を突破されコーナーキックを何本も許し、飯倉がファインセーブで失点を防ぐ。それだけのことだ。 多くのサポーターは、攻撃的な4バックに期待を抱いていた。そして、子どもでも解る3バックの両サイドのスペースを埋められなかったこれまでの守備の問題点をも解消してくれる期待すら抱いていた。しかし、それは、機能すべく準備が整ったシステム変更を行なえばこそ、というもの。 4バックの課題というよりもワンボランチへの対応が出来ていない。 中盤に人がない。松田の両脇を、攻めも守りもどうすればよいのか解らない。攻守の切り替えで山瀬や狩野が下がってきてボールを受ける場合があるが、ボールタッチし前を向いたその時、他の選手達を見て考えて次の展開を決めなければならないようだということが手に取るように解る。攻撃に時間がかかる。両サイドバックも前に行って良いのかどうか、おどおどしながらうかがっている。松田に催促されて猛ダッシュで裕介が前へ走り出すこともあったが、そこにボールが出るわけでもない。 どういうサッカーをやれば良いのか解らない、というのは正直な感想だろう。今日も狩野はコーキチと握手することも視線を合わせることもなくベンチに下がった。これはいつものこと。 コーキチの選手交代には哀愁が漂う。彼が現役時代におかれた立場がそうさせるのか、そのコンプレックスのようなものを加味した仮説を立てる方が、彼のロジックを想像しやすい。そして、その方が、まだコーキチを擁護できるともいえる。 「相手を助ける交代してどうするんだよ!」 いや、きっと、コーキチの中では、今日の試合において、相手の状況や試合の流れは、判断材料の優先順位としては位置づけが低い。きっとただ、それだけのことなのだ。鹿島や浦和は優勝という高い目標をクリアするために若手選手も切磋琢磨して確実に戦力を上積みしている。トリコロールとの差は開くばかり。それでも、ずっとこのような試合が続く。私たちはトリコロールを見捨てることはないが、誰もがそう思っているわけではないことをクラブは気づいているのだろうか。大多数のファンは簡単に見捨てる。そして、そのツケは、資金面にも響き、更なる悪循環でクラブを蝕んでいく。 今日は、ネタの良い寿司屋で見習いの職人に握りを食わされたような気分だ。そして試合後に、バックスタンドの仲間達と合流することは出来なかった。 私たちがトリコロールと時を刻む日々は元旦まで続く。 今日のポイント ●ただ焦ってプレーしていた斉藤。ひた向きさがなくなっていく。
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