| malicia witness 2階の目線2009 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| J1リーグ 09-10シーズン 9月27日 浦和レッズ 埼玉スタジアム 昨季からの横浜を見ていて思う。育成って何なんだろう。首位の鹿島に勝ったとはいえ、ナビスコ敗退後のもやもやが続いている。 上層スタンドに空きが目立つ埼玉スタジアム。それでも45000人以上が入ったが、心なしか浦和らしい威圧感もない。紆余曲折の末に鹿島戦では4-4-2の布陣に落ち着いた。汗かき役の兵藤と小椋を欠くが、今節も4-4-2を継続するようだ。兵藤と小椋の代わりに、河合と久々先発の狩野が入る。この影響がどう出てくるか。 先制点は開始早々にもたらされた。前半3分、右からのCK。狩野のボールを渡邉が反らし、そこに詰めたのは中澤。何とボンバーの左足! いきなり揺れるビジター席。しかし、すぐに冷静になる。いつからだろう、以前ほどゴールの瞬間の喜びが感じられなくなったのは。1点じゃ喜ぶのは早いという心理が、自然に働いてしまう。 案の定だった。15分、右サイドの山田暢久のクロスを、エジミウソンにヘッドで押し込まれる。簡単にクロスを上げさせたのも問題だが、中央がどフリーとは。いや、一応誰かついていたか。映像で確認すると勇蔵だった。失点したというのに、妙に冷静な自分。以前はもっと悔しかったし、怒りを感じたのではなかったか。今の横浜はこういうもんだ。そう片付けて納得してしまう。 簡単に同点を許した横浜は、一気に浮足立ってしまう。「人がいるだけで守備になっていない」というフレーズをもう何回聞いただろう。そこに約束事は感じられない。ただ右往左往しているだけ。穴だらけの中盤を、浦和は好き放題にパスを回す。22分、エジミウソンのシュートがポストに当たったときにはさすがに肝を冷やした。浦和がすべて外してくれたが、これでは勝ち越されるのは時間の問題か。43分、切れのいい動きを見せていた梅崎を、松田が引っ掛けて警告を受ける。以前であれば、楽に追いついて止めていただろう。一抹の寂しさを覚えたシーンだった。 前半は何とかこのまま折り返してくれと願っていたロスタイムだった。河合がライン際まで自らボールを運ぶ。そこに鈴木啓太が体を入れ、チャンスは潰れたと思われたが、そこにアーリアが詰めていた! すかさず折り返したボールを、渡邉がスライディングで押し込んだ。素晴らしいアーリアのプレー。いい時間帯に勝ち越した。浦和の選手が岡田主審に詰め寄っている。河合の手が鈴木にかかったのではないかという抗議らしいが、判定は覆らない。 勝ち切るためにはもう1点がほしいところ。前半同様、序盤は攻勢に出るマリノス。しかし、決め切れずにまた浦和ペースとなる。13分、鈴木啓太が抜け出したシーンは哲也が飛び出して事なきを得る。先に動いたのは浦和。19分、鈴木啓太に替えて田中達也、梅崎に替えて山田直樹と2枚のカードを切る。嫌な選手が入ってきた。このままの守備ではやられる。しかし、73分だった。 浦和が切った3枚目のカードは…ポンテに替えて高原??? 一番嫌な選手をわざわざ下げてくれた。周囲の仲間は一様に首をひねる。 「やばいぞ、フィンケがコーキチの育成魂に火をつけてしまった。」 その懸念通りに、横浜が動いた。32分、アーリアに替えて金井。35分、狩野に替えて田代。これがまったく守備固めになっていない。さあ同点にしてくださいとばかりに、さらに混乱に陥る横浜の守備。ゲームに入れなかった2人は、どんな指示を受けたのだろう。最後にお約束のようにクナンがFWに入る。半ば自棄気味に、もう何でもいいから逃げ切れと願う。ロスタイム5分は長い。終了直前、危ない位置でFKを与えたが、タイムアップを迎えた。 個人的に、会心の勝利には程遠かった。ただただ、勝ってよかった。それだけだ。これが今季2度目の連勝だという。寂しい限りではないか。上位相手の2連勝は素直に喜ぶべきなのだろうが、連勝がこんなにも貴重になるとは。浦和のサポーターがブーイングもせず、淡々と結果を受け入れているように感じられたのも、大喜びできなかった理由かもしれないが。 ホーム京都戦に続いて鮮烈なアシストをマークしたアーリアは、本当に伸びたと思う。使い続けて伸びたことを否定はしないが、素人目にもアーリアは前の方が生きるのは明白。最初から適材適所に起用していれば、もっと伸びたのではないか。 金井と田代は、この試合で何か得るものがあっただろうか。経験は誰かが、いつかは積ませなければならない。しかし、なぜこのタイミングなのか。逃げ切ったからよかったものの、これでは単に出ただけだ。 フィンケが育成型なのかというと、個人的には違うと思う。今季序盤の浦和の好調の一因は、ユースから昇格した山田直樹と原口の活躍にある。フィンケが育てたというより、即戦力のレベルにあったから起用した。 功治の出番がないことも気にかかる。などとごちゃごちゃ考えながら、飲みの誘いを断って帰宅したのだった。監督は会見で言った。「連勝がないのが上位に行けない要因」だと。それは快勝後にいい形を継続しなかったからだろう。また、こうも言った。「目標はあくまでACL圏内」だと。ならば残り試合はすべて4-4-2で行くべきだ。残り7試合、もう試している段階でもあるまい。先を見据えるのではなく、目の前の試合に集中してほしい。 育成型を掲げるクラブが、来季はユースからの昇格を見送るという。現時点ではトップチームでのプレーが厳しいというが、ならば今季までに入ってきた選手は即戦力だったのか。入団後に育成している現状と、矛盾してはいないか。このクラブに、もやもやが晴れる日は来るのだろうか。 今日のポイント ●似たような出来の両チームだが、 チャンスを確実にものにしたかが勝敗を分けた。 ●交替はともかく、4-4-2の継続が大きかった。 ●単に慣れただけなのか、アウェイの雰囲気に欠ける。
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