malicia witness 2階の目線2011
J1リーグ 11-12シーズン

12月3日 鹿島アントラーズ  日産スタジアム   (石井和裕)

Jリーグのレベルが下がっているのではないか、という懸念は不要であるということがわかった。試合開始から15分、鹿島のパススピードは速く、的確。トリコロールは、なかなかついていけない。時折、タッチライン際の長い距離を走られると振り切られる。この時間帯までに、スタンドは埋め難い実力差を理解した。となれば、強い相手にどこまで食い下がって勝ち点3を奪いにいくかが見どころだ。

しかし、踏ん張りは効かず、ズルズルと守備陣が後退し、パスを回され、大迫にシュートを叩き込まれる。この瞬間のため息と、その後の重苦しい沈黙は、絶望感を漂わせた。

パスコースの数の違いが一番大きい。この鹿島のフットボールを眺めると、トリコロールの中盤の選手達が、いかに走っていないかがよくわかる。鹿島のように、ほんの5歩だけでも走ってくれれば、いくらでもパスを受けられるコースが生まれるのに。こんな小さなことでクラブが停滞していることがもどかしい。

前半終了の笛がなると
「0-1で上出来だ。」
の声。ここまで大きなさを見せつけられると、贅沢は言えない。でも、セットプレーで得点するチャンスはあるだろう。

そして、中村大先生の放ったボールを大黒がゴールネットに頭でパス。この素晴らしいゴールで、スタンドの手拍子が一気にボリュームアップする。

しかし、このボリュームを落としていったのは、残念ながらピッチ上の選手達だった。すでに仙台がリードしていることから、この試合は勝たなければ4位を守れない。引き分けでも5位に転落する。だから、スタンドのサポーターは選手達にがむしゃらに闘ってくれることを望んだ。しかし、ピッチ上の選手達に、その想いは伝わらなかった。

淡々と、ただ正確に時を刻む時計のように、何事もなく試合は進む。選手達に勝ちたい気持ちは薄かったようだ。トリコロールのコーナーキック守備はゾーンディフェンス。決まったポジションに選手は置かれる。前線に2枚を残す鹿島とは対照的で、誰一人として前線に残らずペナルティエリアの中と近くに全ての選手が引く。選手達は、そのールールを守り通した。

「誰か前に残らないのかよ!」
「点獲らなくていいのかよ!」
「逆転しなきゃダメなんだぞ!」
「引き分けじゃ意味ないんだよ!」
スタンドがざわめく。
「なんだよ、勝つ気ねーのかよ!」

試合終了のホイッスルが響く。そして無音。哀しく終わった。

だが、これは長いプレシーズンマッチが終わっただけに過ぎない。試行錯誤を繰り返し、システムも何度も変えた。もうテストはいいだろう。もう、勝たなくとも良い試合はいいだろう。富山で11ー12シーズンの幕は開く。これから闘いが始まる。



今日のポイント

● なぜか選手交代は1人のみ。
● まずは前にボールを運ぶ鹿島。
● バイタルエリアにボールを入れさせない鹿島の守備。









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