malicia witness 2階の目線2010
J1リーグ 10-11シーズン

4月10日 セレッソ大阪  日産スタジアム   (石井和裕)

期待が大きかった。だから、その反動としてダメージは重かった。勝てる試合だと思った。だが選手たちは負けるのが怖かった。それを見越してスタジアムに脚を運ばなかった人が多かったのか、それとも、前節までがバブルだったのか、俊輔景気も終焉。7万人を収容する巨大スタジアムに、わずか1万5千のファン・サポーターのみ。負けに等しい引分けの情けない気分に、一層の重さを加えた。

「なんで斉藤学なんて使うんだよ。」
「練習試合でハットトリックをしたんだよ。」
「緩い練習試合で何点穫ろうが関係ないよ。それよりも、試合で何が出来るかが重要なんだよ。あれじゃぁ、去年と同じじゃんか。」
ピッチのやや右サイドで、彼はさまよっていた。

「あの身体能力の低い黒人を狙え!」
「6番が穴だぞ!」
さらには、前半に一発レッドで退場者が出る。
「誰だよ?完全に両足タックルで足の裏を見せていたぜ。」
「誰?6番はいるし、22番じゃないし・・・。」
「10番がいないみたい。」
「10番って誰?」
「外人みたいだよ。」
「外人かよ。あまりに消えていたから気が付かなかったよ。」
ここからは押せ押せになると思った。序盤の慎重な試合運びを、このレッドカードが一掃し、一気に勝負をかけに攻撃陣が前へ前へと攻め立てるものだと思った。期待した?いや、それは当然のことのはずだった。

相手をなめて前がかりになって、カウンターで失点して勝ち点を失う。それは、過去にも多く見られた試合展開だ。それを恐れたのか、試合はレッドカード以降に、ますます停滞していく。ボールは後ろで回る。中央での細かなパスがカットされ、何度も何度もやり直し。逆サイドへの大きな展開が見られない。逆サイドの選手が中央に絞りすぎる。それでいて、千真がサイドに流れてしまうため、縦への素早いボール運びの勢いも失せる。

何を恐れているのだろう。前へボールは動かない。最後の最後は中盤を省略したロングボール。試合終了のホイッスルと同時に、出口から一斉に人が吐き出されていく。選手たちがスタンドの前に足を運んだときには、すでに2階席はガラガラだった。シュートを20本も撃ったのだという。だが、その印象がない。脅威になるシュートがほとんどなかったのだ。

「来週末の山形戦は大事な一戦になっちまったよ。」
「勝ち点3が必要になった。ここで負けると次は鹿島。ズルズル行くぞ。」
山形での再会を誓い、仲間と別れる。監督の決断に期待する。良かった3節までのカタチを思い出すには、思い出せることが出来る選手の起用からだ。




今日のポイント

●どフリーを2本外した裕介。
●パナルティエリア横でも繋ぐ意識が強すぎて

 ボールを下げるので脅威にならない兵藤。
●狩野が後ろで繋いでいてもゴールは遠い。
●やはりトラップ下手すぎバスティアニーニ。
  今日もサイドへの展開は素晴らしいのだが。
●なぜ坂田じゃない。

[今日の査定]勇気を出せよ。












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