malicia witness WM2006惨敗記
2_Jリーグが理想とした国・ドイツへやってきた。

ドイツへ行くことになった。ジーコ嫌いであろうと、日本代表は「僕たちの日本代表」。ワールドカップは「ワールドカップ」な訳で、結局、4年に一度、いつものように、目の前に起きる興味深い出来事を、こうして記録していくことになる。

10数時間のフライトも残り僅か。日航機の上から見下ろす欧州特有の田園風景。広がる緑を突き抜けるアウトバーン。深い森の中に、若緑の芝生のグランドが、何面も連なって見える。

「これが、川淵キャプテンが言っていたドイツの風景なのか。」
小学生のときはボルシアMBが好きだった。白に緑の太いラインが入ったプーマのユニフォームが憧れだった。三菱ダイヤモンドサッカーで見るブンデスリーガは遠い世界のサッカーだった。プーマの青ラインのスパイクがほしかった。アディダスのデザインは「勝利の3本線」だった。そのドイツを、ついに、自分の目で捉えたのだ(が、最初に目に入ってきたのは原発だった。ショック!)。

ホテルへ着くとロビーが騒がしい。外には緑色の警官が沢山立っている。ホテル内のカフェで一息つこうとするが満席。しかも「憧れのドイツ」とはちょっと違った雰囲気だ。よく見ると、満席のカフェは全員がイラン人。しかも、イラン代表選手達だ。4年前は韓国代表選手達と同宿になってしまった私が、今回はイラン代表と同宿。なんという幸運(?)だろう。

カフェでのリラックスタイムを諦めて、街に出ることにする。夕食を食べたい。しかし、街には食事をしている人が見当たらない。街角にあるのはビアホールやバーばかり。レストランらしき店が無い。ホテルのあるマイン川付近、フランクフルト中央駅の周辺にはアラブ系の人ばかり。飲食店もアラブ系やトルコ料理の軽食の店が多い。そのため、ドイツにいる実感が湧かない。ただ駅前のアイリッシュパブにはメキシコの試合をテレビで見ながら、意味も無くイングランドを連呼する人々がぎゅうぎゅう詰めに溜まっている。

夕方、といっても明るくても、もう19時だ。21時までは日が暮れないと聞いていたので、ライン川の支流のマイン川のほとりを歩く。吊り橋の向こうに大聖堂が見え、川岸には公園。そこを引き込み線の線路が一筋のラインを作り、この川と世界が繋がっている想像をかき立てる。すると川の向こうから、大音量でイスラム系の歌が聞こえてくる。水面から反射する光が、並木を輝かせている。その奥の芝生(どこにでも普通にある)の公園に、テントが並び、そこには、沢山のイラン人達が集まっている。男も女も、老いも若きも。明日の試合を前にして、在ドイツイラン人を中心とした決起集会のようなイベントが行われているのだ。トークショー、ライブ、盛りだくさんの内容だ。そこへ、ポルトガル人の集団が通りがかる。明日の対戦相手だ。この危険な遭遇は、どうなってしまうのか。固唾をのんで見守るが、ポルトガル人達は、イランのミュージシャンが歌うダンスミュージックを、激しく一緒に踊りながら、ほんの軽く接触するだけで、通り過ぎていった。イラン人達の大半はドイツ国内に在住のようだ。

明日は、この街でイランーポルトガルが行なわれる。

「金融の中心」「隠れた西ドイツの首都」など大都市の称号を持つフランクフルトだが、人口は、わずかに60万人程度にしか過ぎない。工業国ドイツ、その印象は「思ったよりも街が小さい」「人が歩いていない」「アラブ系がとても多い」といったところ。さぁドイツでの8日間が始まる。


大都市と言われるフランクフルトも、日本では姿を消した路面電車が市民の脚だ。柱には大会ビジュアルのフラッグが付けられている。

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川の近くに宿泊したホテルがある。


ダエイと密室で2人。


イラン人が集うサポミ!


ポルトガル人接近中。


川岸で小さなボールを蹴る2人。


ポロシャツ、短パン、ビールっ腹。これぞイングランド人。

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