malicia witness FIFA女子ワールドカップドイツ2011
期待に胸が高鳴る。いよいよ闘いの本番へ。



スタジアムの周囲は芝生のピッチで囲まれている。ここは、ただ観戦するだけの場所ではなく、プレーする場所でもあるようだ。その芝生の上でフジテレビの取材を受け、スタジアムの中へ。写真撮影を希望されるドイツ人が多く、なかなかスタンドに入れなかったが、それでも、前回大会と比較すれば、かなりスムーズに入れた。雨は止んだが、いつ降り出すかわからないので、完全に屋根が閉じられている。非常にピッチを見やすいスタジアムだ。そして、イタリアと比較すると座席が広くキレイ。ただ、トイレの少なさはドイツ共通の特徴ではないだろうか。

ちょうど、なでしこジャパンがピッチに入ってくる。震災の被災支援を感謝する横断幕を持って四方に頭を下げる。拍手が屋根に響く。続いて選手紹介。ここで、このスタジアムには予想以上に米国人が多いことがわかる。USAの声がこだまする。特に、私の周囲は米国人だらけ。そして、隣の席には、先ほど一緒に記念撮影をした酔っぱらいの三人組が座った。顔を見合わせて笑ってしまった。
「お互いにパワーはピッチに向けよう。」
と言われ
「イエス!」
と、答える。酷い酔っぱらいだが、いいヤツであることは間違えない。

選手紹介のビデオは女性ならでは。映像で登場する選手達はユニフォーム姿。しかし髪型が違う。ピッチ上でのポニーテールやヘアバンドスタイルではなく、髪を下ろし、いつもの女性らしいビジュアルで表れる。男まさりのプレーがあっても、やはり女性は女性らしく紹介してあげたい、そんな大会実行委員の心遣いが見える。

派手なセレモニー、オフィシャルソングのライブが終わり、女子ワールドカップがピッチに置かれる。少しの間、そして、FIFAアンセムが流れる。生まれる大歓声。いよいよ、世界一を決めるピッチになでしこ達が入ってくる。澤の表情が硬い。

期待と不安が交錯する中で両国国旗の掲揚。太鼓隊の陣取るスタンドの方向から、微かに君が代の歌声が聞こえてくる。米国国歌の後の大歓声は、この試合のスタンドを米国サポーターが支配することを予告している。多くのドイツ人は日本びいきだと予想されている。しかし、わざわざ、米国サポーターと闘いにきている人は皆無であり、日本のコールに参加する人は極々少数だろう。ドイツ人は素晴らしいサッカーを見に来ているのだ。となると、何かが後押しをしてくれなければスタンドのムードを変えられない。なでしこ達は強い精神力の持ち主だが、少しでも彼女達にとってプレーしやすい環境であってほしい。私は、腹の底から大きな声を出した。
「ニッポン!!!」

(文中選手の敬称略)

つづく






























日本を支えてきた澤、安藤。


大会テーマ曲のライヴが華やかに行なわれた。


ついに、なでしこジャパンが決勝戦のピッチに登場した。


米国人サポーターに囲まれることになってしまった。


コイントス。頼れる主将の澤。

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