malicia witness FIFA女子ワールドカップ2007中国
1_上海へやってきた

目覚ましい発展を続けている上海。高層ビルが建ち並ぶ浦東(プートン)の眺めも、日に日に変化をしているそうだ。私が以前に仕事で上海を訪れたのは、もう5年ほども前の話。当時は、まだビザ申請が必要だった。

トリコロールを愛するものが、なぜゆえ女子サッカーを応援するのか。それを疑問視する趣もあるだろう。しかし、それは無関係ではない。欧州の大国とはいえないノルウェーが実力を向上している一因にはプレー人口の拡大があるという。その理由は、ノルウェーは女子サッカーのプレー人口が欧州では格段に多く、結果、子供たちの多くが自然とサッカーをプレーすることになる、ということがあると聞く。今後、女子サッカーの振興が、日本サッカーのさらなる強化と拡大に繋がる可能性は十分になるのだ。そして、ある大物サッカージャーナリストが言うに、世界ランクのトップに近い女子サッカーこそが、世界と対面する日本サッカーの多くの問題点を集約しているのだ。女子サッカーで解決できる課題は、きっと、日本サッカーとJリーグにのレベル向上にも役立つはずなのだ。

上海に到着する。現地時間で20:00を過ぎている。予想よりは暑くない。浦東(プートン)国際空港へは、予定よりも30分も早く到着した。この空港は、構造が単純なので、すぐにタクシー乗り場へ出ることが出来る。それは、以前に訪問したときと同じだ。携帯電話のスイッチを入れると、すで上海入りしている鈴木さんからメールが入る。
「60分ですでに8−0」
信じられないスコアを伝えている液晶画面が表示する日本語の文字。いま、この上海ではFIFA女子ワールドカップ2007中国の開幕戦が行なわれているのだ。

上海人は列を作らないことで知られているが、ここは国際空港のタクシー乗り場。きちんと整列した列は意外とスムーズに進み、無事に乗車することが出来た。

「老錦江(ラオジンジャン)。」

私の宿泊する錦江(ジンジャン)ホテルは、地元では老錦江(ラオジンジャン)と呼ばれている。運転手は返事もなくアクセルを踏んだ。空港から市内中心部へはタクシーで約50分。快調に滑り出したタクシーは、ぐんぐんと速度を上げる。高速道路と平行してリニアモーターカーの線路が見える(すでに、この時間では運転は終わっている)。タクシーは、トラック、バス、乗用車、そしてタクシーといった、あらゆる車種を追い抜いて走って行く。3車線を横断しての車線変更も頻繁に行っていく。おそらく、時速は150キロは出ているだろう。かなり運転の腕には自信があるようだが、日本ではけっして経験をすることの出来ない暴走運転だ。あっという間に、遠くには、ライトアップされた、上海のシンボル・東方明珠テレビタワーが見えてくる。間もなく上海市内中心部に入ろうかといときに、車内に音楽が流れる。一瞬、ラジオのスイッチでも入れたのかと思ったが、それは着メロだった。そして、まさかとは思ったが、運転手は携帯電話をとって通話を始めたのだ。

予定よりも、かなり早い時間に錦江(ジンジャン)ホテルへのチェックインをすることが出来た(が、スリルも十分に味わった)。かつて、中曽根、ニクソン、レーガンといった国賓が宿泊した、このホテルは上海の最高級ホテルだった。今では、高級外資系ホテルグループが大量に進出したために、最高ランクではなくなったが、中国系のホテルの中では最高ランクのホテルだ。そして、錦江(ジンジャン)グループは、上海の観光産業では最大の企業グループなのだ。広い庭を囲むように、大きなホテルの建物が3つ。その他にレストランやブティック、そしてフィットネスセンターなどの入ったいくつかの建物が点在する。全ては重厚な造りとなっており、歴史的建造物としての価値も高い。いわゆるクラシックホテルだ。

ノースウエスト航空の機内食が物足りなかったこともあり、軽く食事をすることにする。ホテルから徒歩1分のところには避風塘(ビーフォンタン)と新旺(シンワン)という2つの24時間営業レストランが並んでいる。今回は
避風塘(ビーフォンタン)に行く。メールの続報によると、優勝候補のドイツ女子代表はアルゼンチン女子代表を11−0で粉砕したようだ。明日は、なでしこジャパンの緒戦。旅の疲れよりも、期待と不安が入り交じる軽い興奮状態の中で、25時頃にベッドに入る。

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空港で記念撮影をすると、すぐにタクシー乗り場への移動した。


ホテル1階のロビーには、訪れた要人の写真がずらりと並んでいる。


豊富な点心メニューが並ぶ24時間営業の店。中華にしては料理の量が少ないのも助かる。


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